「ハチ」名義の米津玄師さんや、wowakaさん、じんさん、DECO*27さん――日本の音楽シーンに大きな影響を与えた人気アーティストたちと同時期にデビューしてしまったという、ボカロPの嘆きがツイッター(現X)で話題になっている。
音楽ユニット「家の裏でマンボウが死んでるP」のタカハシヨウさんが2023年8月1日、ツイッターで漏らした。ファンからは当時を懐かしむ声が寄せられている。
人気ボカロPが台頭した時代
タカハシさんは、2009年に初音ミクを用いたオリジナル楽曲「家の裏でマンボウが死んでる」をニコニコ動画に投稿し、音声合成ソフト「ボーカロイド」で楽曲を手掛けるボカロPとして活動を続けている。ユニークな題材の楽曲を相次いで投稿し、「クワガタにチョップしたらタイムスリップした」は約246万再生、「スイートフロートアパート」は167万再生を記録している。
ニコニコ動画で100万再生に届くことは「伝説入り」と呼ばれており、タカハシさんも複数の伝説入り楽曲を手掛けた人気ボカロPの一人だ。しかし同世代のボカロPと比較し、次のように述べた。
「我々世代だってハチやwowakaやじんやDECO*27がランキング上位を独占している中でも頑張って戦いました!!!この絶望感が分かるか!?!?」
ニコニコ動画15周年を記念した特設サイトでは、各年の人気楽曲をランキングで紹介している。wowakaさんは2009年から「裏表ラバーズ」で台頭。19年に亡くなるまで音楽活動を続けヒット曲を作り続けていた。米津玄師さんは2010年に「ハチ」名義で「マトリョシカ」、12年には米津名義の「ゴーゴー幽霊船」もノミネートしている。DECO*27さんも2010年の「モザイクロール」で頭角を現し、現在にかけて勢いが衰えない。
じんさんは同ランキングにノミネートしなかったものの、2011年に公開した「人造エネミー」から始まる一連の楽曲シリーズ「カゲロウプロジェクト」が人気を博し、アニメ化やコミック化、小説化など多様なメディアミックスを果たした。