脳科学者の茂木健一郎さんが2023年8月2日にツイッター(現・X)を更新し、自民党女性局の一部議員がフランス研修中にSNSへ投稿した写真が物議を醸している件に言及。写真を公開した行為について、「むしろ庶民的な感覚」だと指摘した。
研修に参加した松川るい参院議員が、エッフェル塔でポーズを取った写真を公開したことで騒動となっているこの問題。茂木さんは1日にツイッターで、「写真一枚で目くじらを立ててそのような底の浅い義憤とやらが通ってしまう世相の方がよほど問題だと思う。みんな余裕なさすぎ」と過熱する批判に苦言を呈していた。
「次の選挙で政権交代すればいいだけの話」
茂木さんの「余裕なさすぎ」という言葉は話題になり、1日経った8月2日にもツイッターのトレンドに一時入った。これを受けてか、茂木さんは再びこの問題に言及し、
「議員が特権を持っているというイメージらしいけれども、どこかに旅行にいって写真をあげるというのはむしろ庶民的な感覚だと思う」
と持論を述べた。
また、茂木さんは自身の元にたくさんの意見が集まったと明かし、その意見について「実際に日本人には余裕がない、そしてそのような日本にしたのは自民党だ」と要約。「それならば、次の選挙で政権交代すればいいだけの話だと思う」とした。
さらに茂木さんは次の投稿でも「もし自民党の議員さんが庶民の余裕のない生活から見たら乖離した余裕のある行動をとっていると思うのならば、選挙で示せばいい。それ以上でもそれ以下でもない」と強調した。
一方、パリへ研修に行ったこと自体について「無意味とか無駄」と主張する意見もあったとして、「人間の経験とか学びの本質がわかっていない的外れの思考だと思う」と苦言を呈していた。
なお、一連の最後の投稿で茂木さんは、「エッフェル塔写真事件に対する日本人の反応の限界は、余裕のなさと同時にユーモアのセンスの欠如だろう」と指摘。「毒にも薬にもならないゆるいお笑いを良しとしている日本の社会構造の中に、30年の没落の根本原因があると私には思える」と自身の考えをつづっていた。