東京都台東・墨田両区内の2か所で打ち上げられた「隅田川花火大会」で、大量にゴミが放置されるなどしていたとして、一部見物客のマナー違反がツイッター上で指摘されている。
4年ぶりに開かれた2023年7月29日の花火大会では、主催者発表で、過去最多の約103万人の人出でにぎわい、浅草駅が人でごった返すほどになった。
防護柵を飛び越え、フェンスを壊したとする報道も
そんな中で、天気に恵まれて約2万発の花火が夜空を彩り、約1時間半のショーが集まった人々を魅了した。
その一方で、一部の客のマナーが悪かったとして、ツイッター上で写真や動画などの投稿が相次いでいる。
特に多いのが、路上への大量のゴミ放置だ。
浅草駅前では、路上変圧器のボックスのような場所の上や横に、空き缶やゴミ袋などが所狭しと置かれている。写真の投稿者によると、一部客がゴミを放置するのは予想通りで、正月の初詣時期も、同じようにゴミが放置されていたという。
別の写真投稿でも、民家近くの自販機の横にゴミが積み上げられていた。また、見物に使ったレジャーシートが路上に捨てられていたり、シートがガムテープで止められたまま放置されたりしていた。
ゴミ以外にも、一部客のマナー違反が指摘されている。
ツイッターでは、首都高の道路脇にバイクや車を止めて、花火を見物する様子を撮った動画も投稿された。さらに、寺の境内とみられる場所で、「立入禁止」との立て札が置かれているそばに、浴衣姿などの若者らがしゃがむなどした様子の写真もあった。テレビ報道では、「行け行け行け!突破しろ!」などと叫んで防護柵を飛び越えたり、フェンスを壊して中に流れ込んだりするケースが紹介されていた。
「浅草駅周辺は、一方通行で人が流れ、ゴミ放置が多い」
隅田川花火大会実行委員会の事務局になっている台東区観光課は7月31日、J-CASTニュースの取材に対し、ゴミ放置についてこう話した。
「花火大会への人出が増えていますので、少しゴミの量が多かったように感じています。空き缶やペットボトル、屋台で買った食べ物の皿などです。浅草駅周辺は、一方通行で人が流れており、その分人も多いので、ゴミ放置が多いかもしれません。放置されたゴミは、大会当日の夜のうちに、区が委託したいくつかの業者が路上の清掃をして片付けています」
一部の客が立入禁止区域に入ったり、防護柵を飛び越えたりする様子は、映像などで確認したとしている。だれがフェンスを壊したかについては、特定できていないという。
「ゴミ問題の問い合わせはいただいていますが、花火大会が途中で中止になることはなく、プログラム通しで開催できました。大きなトラブルについては、聞いていません」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)