原爆を描いたファンアートへの対応が物議を醸した映画「バービー(Barbie)」公式SNSの投稿について、ワーナーブラザースジャパン合同会社が2023年7月31日、ツイッター(現X)で謝罪した。
「アメリカ本社にしかるべき対応を求めています」
映画「バービー」は日本に先駆け、アメリカで21日から上映されている。アメリカでは同日から原爆開発を描いた映画「オッペンハイマー(Oppenheimer)」の上映が始まった。第二次世界大戦中の原子爆弾開発計画「マンハッタン・プロジェクト」でリーダーを務めた物理学者ロバート・オッペンハイマーの生涯を描く伝記映画だ。
SNSでは両作の感想やファンアートが、造語「#Barbenheimer(バーベンハイマー)」という単語とともに広がった。一部ユーザーは、笑顔のバービーとともにピンクのきのこ雲をコラージュした画像などを投稿していた。これに対し、映画「バービー」公式ツイッターアカウントがウィンクやハートの絵文字などを用いたコメントを送り、物議を醸した。
ツイッターでは日本語で「酷い」「ショック」などと非難する声が広がり、31日ごろには「バービー」「オッペンハイマー」「原爆投下」「キノコ雲」などの関連単語がトレンド入りした。
ワーナーブラザースジャパンは7月31日、日本人向け映画公式アカウントで「映画『バービー』のSNS投稿について」と題した発表を行った。「バーベンハイマー」については、「両作品を見ることを推奨する海外ファンによるムーブメント」と説明し、「このムーブメントや活動は公式のものではありません」と説明する。映画「バービー」公式ツイッターアカウントの言動については、次のように非難した。
「このムーブメントに起因したファンのSNS投稿に対して行われた、映画『バービー』のアメリカ本社の公式アカウントの配慮に欠けた反応は、極めて遺憾なものと考えており、この事態を重く受け止め、アメリカ本社にしかるべき対応を求めています」
日本のファンに対しては「この配慮に欠けた一連の反応について、不快な思いをされた方々には、お詫び申し上げます」と謝罪した。