そのLED電球、風呂場で使える? 実は「専用ランプ」が必要...通常品では「比較的短期間で壊れる可能性」

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   普通のLED電球を風呂場で用いると壊れることがある――浴室のLED電球の買い替えに関するSNSの投稿が大きな注目を集めている。浴室などに設置される密閉カバーのついた照明器具では専用の商品が必要だという。

   J-CASTニュースは2023年7月24日、業界団体・日本照明工業会に買い替えのポイントを取材した。

  • そのLED電球、風呂場で使える?(画像はイメージ)
    そのLED電球、風呂場で使える?(画像はイメージ)
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風呂場に「密閉型器具対応」を勧められた

   注目を集めた発端は、マンガ「胚培養士ミズイロ」を連載中のマンガ家・おかざき真里さんのツイートだった。おかざきさんは13日、風呂場の電球を買い替える際に店員から聞いたとするLED電球の選び方をツイッターで共有した。

「電気系詳しく無いので店員さんにどれを買えばいいのか聞いたら、『LEDは熱に弱いので、お風呂場など密閉されたカバーの中だと普通タイプは壊れます』とのことでおすすめされました【密閉型器具対応】。お風呂場にはこれ」

   ツイッターでは「全然知りませんでした。ウチも今度買う時は気をつけます」などと驚く声が広がっている。おかざきさんのツイートは1万4000件を超えるリツイート、3万3000件を超える「いいね」が寄せられるなど大きな反響があった。

   「密閉型器具対応」とはどんな商品を指すのか。取材に対し、日本照明工業会は次のように説明する。

「ご使用の照明器具が、『密閉型』であっても使用可能な商品のことです。密閉型とは、照明器具がカバーなどで覆われ、ランプが密閉空間内で使われるタイプの器具のことです」

   密閉型器具は、主に風呂場や洗面所、屋外などの湿気の高いところや水のかかるところで使われているという。通常の使用環境より高い温度で用いられるため、通常のLED電球では「比較的短期間で壊れてしまう可能性はあります」と指摘する。

「湿度が高いので、耐湿型の照明器具を取り付けますが、耐湿型は構造上密閉型となります。密閉型器具ですと、熱が逃げにくく一般の器具よりランプ周囲の温度が高くなるため、専用のランプが必要です」

「口金のサイズ」「明るさ」「ひかりの色」などを確認

   このほか買い替える際には、今使っている電球の「口金のサイズ」「明るさ」「ひかりの色」などを確認してほしいとして、次のように説明する。

   一般的な電球の口金のサイズはE26だという。小型電球になるとやや細いE17、さらに細いE11などもある。このEという規格は、回転させながらねじ込むスクリュー形状のものを指す。Eベースでないものもあるため、確認が必要だ。

   つづいて光の明るさだ。

「白熱電球60Wなのか、100Wなのかなどを確認する必要があります。LED電球は省エネですので、W数は小さいですが、明るさを確認して同等のものを選びましょう。但し、今ご使用の白熱電球は使用時間で明るさが落ちている可能性があり、新しいLED電球にすると明るく感じるかも知れません」

   光の色は、好みに合わせて選べるという。白熱電球と同じ雰囲気を好む場合は「電球色」、城っぽくすがすがしい色を好む場合は「昼光色」など、LED電球の光には様々な色がある。

   LED電球と組み合わせる照明器具についても、確認を呼びかける。先述した密閉型器具のほか、「調光機能」の有無でも選ぶランプが変わってくる。調光機能は、光の明るさをリモコンやスイッチで段階的に調節できるもので、専用のLED電球を選ぶ必要がある。

   また光の広がり方も様々だ。

「LED電球は、白熱電球と同様に光が拡散するものと、一定方向に光が出るなど配光に種類があります。どのように光を出したいのかによりお選び下さい」

   公式サイトでは、リビングやダイニングに設置する照明器具については、全方向に明るい、光が広がるタイプの電球を勧めている。廊下やトイレ、洗面所などのダウンライト、絵画を照らすスポットライトの場合、下方向が明るいタイプを勧める。

   最後に照明器具にも寿命があるとして、併せて確認するよう呼びかけた。

「10年を超えると故障率が上がります。日本照明工業会では、使用年数15年を超えると赤信号としています。電球の交換をすれば何年でも使えると思いがちですが、古い器具は安全のため照明器具ごと交換されることをお勧めします」
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