食べやすさ、介助しやすさ、量......ガリガリ君カップが緩和ケア患者にぴったりな理由
カップが緩和ケア患者にとって良い理由について、大森ちゃんさんは「このミニカップは量が少ないので『1個食べられた満足感』は食欲がない患者さんやそのご家族にとって大きいと思います。とくに終末期の患者さんご家族にとって『食べられた』ということは非常に大きく大切なことです。そして、食べるスピードがゆっくりの方ですと食べている間に溶けて棒から落ちてしまいます」とした。量については「病気などで身体の弱っている方にはガリガリ君1本は大きい」とし、60mlのカップがちょうどよいという。
介助する側にとってのメリットは、袋に入っている通常のガリガリ君はスプーンなどで細かくする必要があるが、ガリガリ君カップはその作業が必要なく、すぐに適量を食べさせられる点にあるという。大森ちゃんさんは「袋タイプだと袋から出してスプーン等で小さくしている間に溶けてきますし、大きさも不均等になります。袋の上からもんで細かくするのも溶けてきますし、残ったガリガリ君は見た目にも美味しさが減ってしまいます。その点カップですと冷凍庫から出してすぐにその方の一口サイズにあった量でシャリシャリのままお口に運べます」と説明。
「看護師は常に時間やケアに追われていますので、冷凍庫から出してすぐに介助できるのは、看護師にとっても時間とこころに余裕を持ってお手伝いができると思います」と補足した。
さらに「これは病院によりますが、病棟の冷凍庫スペースには限りがありますので、小さいカップは場所を取らないし整理整頓もしやすいです」と、保存のしやすさについても説明した。