山本由伸「3年連続投手4冠」あり得るのか 佐々木朗希の離脱で現実味...識者も「可能性十分ある」

   首位争いを繰り広げるロッテに、大きな痛手だ。

   エース・佐々木朗希が左脇腹の肉離れで戦線離脱。2023年7月24日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)に先発し、6回4安打9奪三振1失点の力投を見せたが、投球の際に患部の痛みを首脳陣に申告したという。翌25日に登録抹消された。

  • 山本由伸(写真:AP/アフロ)
    山本由伸(写真:AP/アフロ)
  • 山本由伸(写真:AP/アフロ)

投手タイトル争いの行方は

   今季は抜群の安定感で、先発の柱になっていた。

   13試合登板で7勝2敗、防御率1.48、130奪三振をマーク。防御率、奪三振数はいずれもリーグトップで、勝ち星もリーグ3位だった。パ・リーグはオリックスの山本由伸が最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率、の「投手4冠」を21、22年と2年連続で達成。複数回達成は史上初の快挙だった。

   今年も14試合登板で9勝4敗、防御率1.78、107奪三振の好成績をマーク。勝ち星はリーグトップ、防御率、奪三振数は佐々木に次ぐリーグ2位の好位置につけている。タイトル争いで、佐々木朗が山本の最大のライバルと目されていたが、今季中の復帰は絶望的となり状況が一変した。

   スポーツ紙デスクは、「佐々木朗は奪三振数で差をつけていたので、シーズンを完走すれば最多奪三振のタイトルは間違いなかったでしょう。ただ、今回のケガでタイトルどころか規定投球回数に届くのも厳しくなった。山本が自身の記録を塗り替える3年連続『投手4冠』に輝く可能性が十分にあります」と語る。

   今オフにポスティング・システムでメジャー挑戦の可能性がある右腕は、日本球界で今年が見納めの可能性もある。投手タイトルを独占し、リーグ3連覇で最高の置き土産を残せるか。他の投手たちも意地がある。西武のエース・高橋光成のほか、オリックスの後輩の高卒3年目右腕・山下舜平太が12試合登板で8勝2敗、防御率1.49と覚醒しており、タイトル争いで伏兵になるかもしれない。(中町顕吾)

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