米スポーツメディア「Sportingnews」(WEB版)が2023年7月26日、プロボクシングのWBC・WBO世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥(大橋、30)の特集記事を公開し、今後の展望に言及した。
フェザー級転向は急ぐ必要ない
同メディアは、次戦に関してWBA・IBF世界同級王者マーロン・タパレス(フィリピン、31)との4団体王座統一戦の可能性が濃厚だと解説。バンタム級で4団体王座統一を果たした井上が、スーパーバンタム級で史上最高の地位に近づきつつあるとした。
記事では、井上がフルトン戦で強烈な破壊力を見せたことから、4団体王座統一を果たした後に1階級上のフェザー級に転向することを望む声が出るのも自然であると指摘。ただ、どれだけ優れた選手であっても短期間のうちに階級を変えることはマイナスに働く恐れがあるとし、「急ぐ必要はない」との見解を示した。
現在スーパーバンタム級にはWBA・IBF王者タパレス以外にも実力者が揃っており、ルイス・ネリ(メキシコ、28)との対戦が実現すれば大きな話題になるだろうとした。
そして、ネリは日本での度重なる不祥事により日本ボクシングコミッション(JBC)から事実上の永久追放処分を受けていると解説した上で、「井上は(ネリに)リベンジを果たすことで国の誇りを取り戻すチャンスだと考えているのかもしれない。アメリカかメキシコで対戦が実現するかもしれない」と期待を込めた。