ビッグモーター兼重社長の「当時の記憶に事実誤認」 会見後に一部発言を訂正・謝罪

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   損害保険会社に保険金を不正請求した中古車販売大手のビッグモーター(東京都港区)が2023年7月25日、同日の記者会見における兼重宏行社長(当時)の一部発言をめぐり「兼重の当時の記憶に事実誤認がありました」として訂正すると公式サイトで発表した。

   22年7月に損保ジャパンを訪問した趣旨について、「事実誤認」があったという。

  • ビッグモーター(写真:つのだよしお/アフロ)
    ビッグモーター(写真:つのだよしお/アフロ)
  • 左から兼重宏行氏、和泉伸二氏(ビッグモーター公式サイトより、編集部加工)
    左から兼重宏行氏、和泉伸二氏(ビッグモーター公式サイトより、編集部加工)
  • ビッグモーター(写真:つのだよしお/アフロ)
  • 左から兼重宏行氏、和泉伸二氏(ビッグモーター公式サイトより、編集部加工)

「事実誤認の発言によりご迷惑をお掛けいたしました」

   記者会見は東京都内で開催され、兼重氏は26日付で社長を辞任するとも発表された。後任は、専務取締役だった和泉伸二氏が務める。

   同社は会見後に公式サイトで、兼重氏の一部発言に関して訂正した。

   22年7月11日に損保ジャパンを訪問した際の趣旨について、「『事故車入庫再開のお礼』との発言がありました。しかし、兼重の当時の記憶に事実誤認がありました」と説明のうえ、下記のように訂正後の趣旨を列挙している。

・6月の自主調査の結果報告
・不正請求となったことへの謝罪
・再発防止に向けた取り組みの報告
・再発防止に向けた損保ジャパン様からのアドバイスの要請

   「関係各所の皆様におかれましては、事実誤認の発言によりご迷惑をお掛けいたしました。訂正させていただくとともに深くお詫び申し上げます」と謝罪した。

会見での発言は

   ビッグモーターは23年7月18日に公式サイトで、特別調査委員会の報告書を公開している。発表によると、同社は22年6月に損保ジャパン、三井住友海上火災保険、東京海上日動火災保険の3社連名で、不適切な保険金請求の実態調査を要請された。当初は、現場レベルでの経験不足や技術拙劣などを原因とする旨を報告したという。

   これらを真因とした理由について、兼重氏は今回の会見で、「そんな事はないだろうという認識の甘さから対応が非常に遅れて。その時にしっかりと、このような特別調査委員会の調査をかけておけば、また状況は変わったかなと」と答え、「本当みなさんにご迷惑をおかけした」と反省した。

   何をどう調査したかと追及されると、「そのあたりのやり取りを全く認識していないというのが、もう本当お恥ずかしい話ですけど、現実です」と述べた。

   ビッグモーターの報告を受けて損保3社とも同社への事故車紹介を停止するなか、損保ジャパンに関しては22年7月下旬に再開し9月に再停止していた、と各メディアが報じている。会見では報道陣から、兼重氏が22年7月11日に損保ジャパンを訪問していたとして質問が出た。

   兼重氏は訪問の趣旨を、「あの時は記事で書かれ、損保ジャパンさんだけが入庫の紹介を始めたということで、そのお礼、ですかね」とし、下記のように説明していた。

「事故車の紹介をしていただけたということは、そちらの調査も完了して、疑いが晴れる、ちょっと語弊があるかも分かりませんけど、そうだったんじゃないかなということで、ありがとうございましたというような話で伺ったと思います」
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