井上尚弥、バンテージ論争ぼっ発も「合法」 対戦相手の元世界王者が「正当性」主張

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   プロボクシングの元世界WBOバンタム級王者ポール・バトラー(英国、34)が井上尚弥のバンテージの巻き方について「正当性」を主張した。英スポーツメディア「スカイスポーツ」(WEB版)が2023年7月24日に報じた。井上は7月25日にWBC・WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(米国、29)に挑戦する。

   22日の記者会見の席でバンテージの巻き方に関してひと悶着があった。フルトン陣営は、井上が素手に直接テーピングを巻く方法にクレームをつけた。井上は拳を保護するために素手にテーピングを巻いてからその上にバンテージを巻いている。スポーツ紙などの報道によると、フルトン陣営はテーピングを巻く量が多いと主張したという。

  • 井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
    井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
  • 井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)

バトラー「井上が中盤から終盤にかけて止めるだろう」

   日本ボクシングコミッション(JBC)は、素手にテーピングを巻くことを承認している。井上陣営はルールに則り何ら落ち度はないが、フルトン陣営は米国では見慣れぬテーピングの巻き方に違和感を覚えたようだ。

   バンテージ問題は24日の計量後に行われたルールミーティングで話し合われ、北米に本部を置くボクシング・コミッション・コンバティブ・スポーツ協会(ABC)のルールに準拠して行うことが確認された。これにより、素手に直接テーピングを巻くのではなく、1度ガーゼを巻いてからテーピングを施すことになり、フルトン陣営も納得したという。

   22年12月に来日して有明アリーナで井上と対戦したバトラーは、スカイスポーツのインタビューの中で当時を振り返り井上のバンテージについて言及した。

   記事では、バトラーは井上と同じように素手にテーピングを巻くことができたが、試合数日前に試してみたところ拳を締め付けられるように感じ自身の巻き方にこだわったと伝えた。

   バトラーは「(日本では)素手に一定量のテープを貼り、それから包帯を巻いてまたテープに戻る。好きなだけテープを貼ることができる。包帯を巻いてからテープに戻り、包帯を巻いてからテープに戻る」と説明し、「日本では合法なんだ」と井上陣営の正当性を訴えたという。

   試合ではバトラーが終始消極的で井上が苛立ちを見せる場面もあった。結局、終盤11回に井上がボディーからの連打でバトラーを仕留めた。WBO王者を倒した井上はバンタム級の世界主要4団体の王座を統一し、その名を世界にとどろかせた。

   バトラーはフルトン戦について「井上は自分のやることをやるだろう。フルトンを倒すと思うし、中盤から終盤にかけて止めるだろう」と、井上のKO勝利を予想した。

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