井上尚弥の勝利を海外プロモーター確信? 「フルトンは完璧に戦わなければチャンスない」米国報道

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   米スポーツ専門局「ESPN」(WEB版)が2023年7月23日、WBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトル戦(25日、東京・有明アリーナ)の特集記事を公開し、挑戦者・井上尚弥(大橋、30)の実力を絶賛した。井上はWBC・WBO同級王者スティーブン・フルトン(米国、29)に挑戦する。

  • 井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
    井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)
  • 井上尚弥選手(写真:山口フィニート裕朗/アフロ)

「井上には冷静沈着な『目』がある」

   ESPNは井上の実力を高く評価しており、独自に作成したパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級の垣根を超えた最強ランキング)で2位にランクしている。今回のタイトル戦は井上にとって最もタフな挑戦で、伝説をさらに強大なものにするチャンスだとしている。

   記事では米国の敏腕トレーナー、大物プロモーター、世界戦経験者らの証言をもとに井上の実力に迫った。

   記事では、井上は攻撃的でありながらほとんどミスを犯さないと分析し、数々の世界王者を生み出した名トレーナーであるテディ・アトラス氏のコメントを紹介した。

   アトラス氏は「井上には冷静沈着な『目』があり、どこに隙があるか、どこにパンチを当てるのが適切かを見極めている。井上の最高の自信と信念、そしてパンチを繰り出すタイミングと足の置き方のセンスによって非常に効果的な攻撃をすることができる」と絶賛した。

   そして「両手でうまくカバーする技術や、全体的に堅実な基本動作も加わって井上は『モンスター』のような存在になる」と語ったという。

   米ケーブルテレビ局HBOでボクシングを担当していたプロモーターのルー・ディベラ氏は、井上を「日本歴代最高選手」と評した。

「井上は非常に優れたボクシングIQを持っている」

   「井上は完璧なファイターであり、これが過去の多くの日本人ファイターとは違うところだ」と称賛し、次のようにフルトン戦を予想した。

「フルトンは本当に素晴らしい才能の持ち主で今回もチャンスがないわけではない。しかし『モンスター』は間違ったことは何もしない。フルトンは完璧に戦わなければチャンスはない」

   ESPNの記事によると、過去に米国のリングで井上の強打を目の当たりにしたドミトリー・サリタ氏は「井上は非常に優れたボクシングIQを持っている」と絶賛したという。

   サリタ氏はスーパーライト級の元世界ランカーで世界戦の経験を持つ。引退後はプロモーターに転身し、井上が17年9月に米国デビューを飾った際、対戦相手アントニオ・ニエベス(米国)をプロモートした。試合はニエベスが井上の強打に耐えられず6回終了時に棄権した。

   サリタ氏は「井上は距離の判断がとても上手で途中でスピードを変える方法を知っている。パワーショットのバリエーションもある。そして軽いパンチもあれば、中程度のパンチもある。試合中にさまざまなスピードに変化させることができ、非常に爆発力がある」と評価した。

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