長いトンネルから抜け出せない。ソフトバンクが今月23日のロッテ戦（ZOZOマリン）で延長10回の末にサヨナラ負け。南海時代となる69年に引き分けを挟んだ球団ワーストの15連敗を喫して以来54年ぶりの11連敗を喫した。
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「投打がかみ合っていない」
流れを変えるため、打線を大幅にテコ入れした。野村勇を今季初めて1番で起用。２、3番は近藤健介、柳田悠岐でチャンスメークを重視した。4番は中村晃を3年ぶりに抜擢。5番に5月下旬からファーム暮らしだった新外国人・アストゥディーヨを置いた。1点ビハインドの6回にアストゥディーヨが来日1号の左越え2ランで逆転したが、試合の主導権を握れない。直後に同点とされると、7回以降は再三の勝ち越し機を生かせない。８回無死二塁の好機では牧原大成が犠打の構えで空振りすると、代走・川瀬晃が捕手・佐藤都志也の二塁への送球に戻れずけん制死を喫した。
継投策もうまくいかない。先発の板東湧梧は5回4安打2失点と踏ん張ったが、6回途中に登板した大津亮介が山口航輝に同点ソロを被弾。最後は7番手の津森宥紀が延長2死満塁に安田尚憲にサヨナラ打を浴びて力尽きた。
スポーツ紙デスクは、「投打がかみ合っていない。守る時間が多いのでリズムも悪くなっている。連敗が止める気配がないのが心配です。選手たちの能力を考えれば、こんな大型連敗を喫するチームではないのですが...」と首をかしげる。
首位・オリックスと7.5ゲーム差に開き、何とか負のスパイラルを止めたいがその道は険しい。24日のロッテ戦は佐々木朗希がはだかり、26日からのオリックス２連戦（京セラドーム）は山本由伸、宮城大弥のダブルエースの先発が予想される。球界を代表する投手たちに土をつけて巻き返せるか。（中町顕吾）