井上尚弥にフルトンが勝つシナリオは? 識者分析「必要なのは1R目のジャブの差し合いで勝つこと」

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「井上はおそらく左右のボディー攻撃で体力を削ってくる」

   金平会長は、フルトンが井上の強烈な重圧を受けながらアウトボクシングを12ラウンド貫くのは厳しいだろうと指摘した。勝利するためには序盤はジャブでポイントを稼ぎ、その後は腰を据えて井上の強打に対処する必要が生じるだろうとの見解を示した。

「さすがにジャブだけでは井上選手に勝てません。どこかで腰を据えて井上選手の強打に向かい打たなければならない場面が来るはず。フルトン選手はそのような展開を想定しているでしょう。その時、井上選手の波状攻撃をどうしのぐか。井上選手はおそらく左右のボディー攻撃で体力を削ってくるでしょう。これを耐えきれなければ勝機は見えてこないと思います」

   井上はバンタム級時代、9度の世界戦をこなし判定までもつれたのは、19年11月のノニト・ドネア(フィリピン)との一戦のみで、残り8試合はすべてKO勝利を飾っている。ドネア戦では11回にボディーでダウンを奪ったが、仕留めきれず判定までいった。22年6月の再戦では2回TKO勝利を収めている。

   金平会長は「過去には井上選手をさばこうとした選手がいたが誰にもできませんでした」とし、「フルトン陣営は井上選手をさばくような展開を想定していると思います。ただ左右のボディーを含めて井上選手の重圧は、フルトン選手が経験したことのない想像を超えるものだと思います。重圧をはねのけてポイントを取ることはかなり厳しいと言わざるを得ません」との見解を示した。

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