大阪市内の中心部で、若い男性が電動キックボードに乗って道路の真ん中を逆走していたとして、目撃者がドライブレコーダーの映像をツイッターに投稿した。
道路交通法改正で、2023年7月から、免許がなくても16歳以上なら時速20キロ以下で走れるようになった。しかし、キックボードによる危険走行がインターネット上で多数報告されており、対策が求められているようだ。
目撃者は、「厳しく取り締まりを願いたい」と怒り
4車線の一方通行路で、左から3車線目を車で走っていると、交差点の信号が赤になった。
前から2台目の位置に停車すると、横断歩道をたくさんの人が渡り始める。すると、その人混みを横切るように、Tシャツ、短パン姿の若い男性が電動キックボードで逆走しながら現れた。ヘルメットは着けていなかった。
男性は、前の車の左側をすり抜けて、かなりのスピードで左脇を走って行った。大通りの真ん中を大胆にも逆走した形だ。
この動画は、7月16日にツイッターで投稿された。
投稿者は、このキックボード男性について、「危険極まりない」と訴え、動画を拡散するよう求めた。投稿は、1200件以上リツイートされており、まとめサイトも取り上げている。
リプライも相次ぎ、投稿者は「信じられない光景でした」「いつの日か人身事故を起こすでしょう」「厳しく取り締まりを願いたい」と怒っていた。
動画について、投稿者は20日、J-CASTニュースの取材に応じ、自らの車のドライブレコーダーで撮られた映像を投稿したと説明した。
16日14時ごろに、大阪・御堂筋の大丸心斎橋店前の交差点で、電動キックボードの男性に遭遇したという。キックボードは、時速20キロぐらい出ていたのではないかとした。
一部利用者のマナーが問題視され、7月に事故報道も相次ぐ
キックボード男性に遭遇したときは、110番通報をしなかったというが、「もし、この動画の後にキックボード側による事故が発生してたら警察への提供を考えます」と明かした。
この男性に対しては、「いきなり交差点から車の横を通り抜けていったのでビックリしました。接触事故になりそうで恐怖を感じました。ルールを守って走行して欲しいですね」と苦言を呈している。
大丸前の交差点を管轄する大阪府警の南署は7月20日、取材に対し、動画については、情報が寄せられておらず確認できていないと答えた。同署によると、一般的に、「自転車を除く」とされていない一方通行路を電動キックボードが逆走すれば、道交法違反(一方通行違反)になる。
電動キックボードをめぐっては、一部利用者のマナーが問題視され、7月に入って、事故も相次いでいる。
東京都内では、男子大学生が酒を飲んで電動キックボードに乗ってタクシーに追突し、警視庁が酒気帯び運転の疑いで書類送検する方針と報じられた。また、TBSのウェブ版ニュースによると、22歳の男性が電動キックボードで歩道を走って5歳の男児に接触して軽いケガを負わせ、警視庁が時速6キロを超えて歩道を走った道交法違反の疑いも視野に調べるとされている。
電動キックボードについて、ツイッター上では、3人組が赤信号を無視したうえ蛇行して走ったり、男女が夜などに2人乗りしたりする様子などを撮った動画が他にもいくつか投稿されている。規制が緩和されたことによって、危険走行も目立っているとして、対策を求める声が強くなっているようだ。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)