「代替空港である新千歳空港までの燃料を搭載して出発」したにもかかわらず...
では、なぜこのような事態が起きたのか。ひとつは、飛行機に積む燃料の積算を誤った可能性だ。ただ、JALは
「羽田出発時、航空法に基づいた法定燃料を搭載しており、目的地である函館空港ならびに代替空港である新千歳空港までの燃料を搭載して出発いたしました」
と説明しており、この可能性には否定的だ。
もうひとつが、ゴーアラウンドに時間がかかりすぎた可能性だ。1回目と2回目のゴーアラウンドの間には19分の間隔がある。つまり、最初に函館着陸を断念した時点で、2回目の着陸を試そうとせずにすぐに新千歳に向かっていれば燃料不足は回避できた可能性もある。この可能性について、JALは「現在調査中のため、ご理解いただければと存じます」と事実上コメントを避けている。
再発防止策の方向性についても
「現在調査中であり、今後、運輸安全委員会の調査に協力し、原因を究明するとともに、再発防止に努めてまいります」
と説明。事案については
「この度は、お客さま、ならびに関係者の皆さまに、ご迷惑とご心配をおかけしましたことを、心よりお詫び申し上げます」
と陳謝している。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)