鬼滅の偽衣装販売...「桜の恋」書類送検に業界騒然 コスプレイヤーへの影響は?弁護士はルール整備の必要訴え

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コスプレ衣装の売買は「商標法」に抵触する可能性も

   さらに問題となるのが「商標法」だ。渥美弁護士は「プラグスーツ以外の商品は商標法違反とされた可能性が高い」と指摘する。

   登録商標は特許庁の公式サイトで確認できる。押収されたとする商品に関係するものを調べると、作品タイトルや「東京卍會」といった作中用語、「鬼滅の刃」の人気キャラクター・冨岡義勇、胡蝶しのぶ、煉獄杏寿郎の羽織のデザインなどが登録されていた。

「登録された商標を用いた衣装の販売は、商標法違反となる可能性があります。国内で在庫を保管していたということは、他者の商標を営利目的で利用していたという側面が強まるでしょう」

   また一部のコスプレイヤーの間では、タイトルロゴなどの商標を自身のコスプレ写真に用いてはいけないというローカルルールがある。渥美弁護士は、「商標を用いることでユーチューブ上の再生数を増やす行為などは商業利用とみなされ、商標法違反に当たる可能性がある」と述べる。商標は著作権と異なり、営利目的で利用された場合に問題視される。

「まるで権利者と関係があるかのように、商品やサービスの出所を誤解させる内容であれば、問題となります」

   実際にツイッターでは、楽栄が無許可で販売していたことに驚く声もあり、一部で公式の商品と誤認されていた可能性がある。

   コスプレ衣装は、公式に許諾を得て制作されたものもある。しかし種類やサイズ展開、販売数は限られ、高額になりがちだ。シルエットや色味が期待するクオリティではないなどと、非公式ながらクオリティの高い衣装を選ぶコスプレイヤーもいる。楽栄は国外から安価でクオリティの高い様々な衣装を輸入していたとみられる。楽栄が摘発されたところで、別の業者などから輸入する人は後を絶たないだろう。

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