「たこ焼きは美味しかったですが、しんどそうに働いておられる姿は非常に不愉快に感じました」――。そんなクレームが届いたと、大阪市のたこ焼き屋「たこ焼たこば」が苦言を呈した。
全国的に危険な暑さが続いている中で、同店に寄せられたクレームには批判的な声が相次いでいる。J-CASTニュースは2023年7月12日、たこ焼たこばの代表に詳しい話を聞いた。
「もう辞めていただきたい」
同店公式ツイッターは7月11日、ダイレクトメッセージ(DM)に届いた利用客の以下のようなメッセージを紹介した。
「突然のDM失礼します。これは誹謗中傷ではありません。貴方の為を思って言わせていただきます。昨日の夕方に買いに行かせていただきましたが、滝のような汗をかいてました。命を削ってまで働く必要はありますか?」
たこ焼きを購入したという客は「しんどそうに働いておられる姿は非常に不愉快に感じました」とし、「プロならどれだけ暑くても汗ひとつかかず涼しげな顔で働くべきです」と主張。「それが出来ないならプロ失格です。お辞め下さい」と伝えた。
「誹謗中傷ではありません」とするメッセージに対し、店側は「(この言葉を使えば)誹謗中傷にならないと言う考え方が間違っています」と反論。判断するのは受け手が決めることだと考えを示した。
メッセージを送った客に「まずは一緒に働きましょう」と返信で誘った同店は、汗ひとつかずに涼しげな顔で働くことができれば「あなたのおっしゃる通りです」とした上で、来店に感謝を述べた。
このメッセージに対し、SNSでは「夏なんだから汗だくになる」「しんどい顔して当然です」と批判する声が相次いだ。
天気予報などで危険な暑さが続いていると報じられる中、鉄板などで室温がさらに高くなるたこ焼き屋。同店の代表は12日、仕事の労苦について(1)とにかく暑い(2)暑すぎて客が来ない(3)廃棄ロスが出る――と、取材に語る。
今回の投稿をした理由について「今までもよく似た内容のDMが何度も来ていて、もう辞めていただきたいので公開にしました」と説明。誹謗中傷は受け手が決めることだとも伝えたかったという。
代表は、今回メッセージを見て古い考え方だと感じたと明かす。「『貴方の為を思って』は、今はもう古いです」とした。店を擁護するSNSの声に対して、「大変有難いです」と感謝を伝えている。