千葉県銚子市を走る銚子電鉄が他社から新たに中古車両を導入することが明らかになり、どんな車両がお目見えするかファンの間で「予想合戦」が活発化している。
銚子電鉄で現役の電車は3編成(6両)だが、いずれも老朽化が進んでいる。22年1月には、3編成のうち1編成を検査に出している間に、1編成が故障。減便しながら残る1編成で「綱渡り運行」を迫られた。車両導入で、こういった事態が改善されるとみられる。竹本勝紀社長は「今回どの車両を導入するかについては、まだここで明かすことはできない」と話すが、交渉相手の鉄道会社や車両の長さについて、いくつかの「ヒント」を出している。
「旧式の短い車両だが、しっかりとした整備された車両を導入」
3編成とも元々は京王電鉄で活躍した車両で、伊予鉄道(愛媛県)を経て2編成(2000形)が10年に、1編成(3000形)が16年に銚子電鉄に活躍の場を移した。いずれも製造から60年程度が経過している。
新車両導入の方針は、開業100周年を記念して7月9日に開かれた「銚電まつり」のあいさつで、竹本氏が「今、先方の鉄道会社と打ち合わせをして、年度内の導入を目指して準備を進めている」と明らかにした。中古車でも輸送費や改造費に多額の費用がかかるが、「新車を導入するよりは本当に安く上がる」と説明。どんな車両を導入するかは「まだここで明かすことはできない」が、北の方を指差して「多分、あっちの方です」とも。「一応、本州に存在する私鉄の会社の車両を導入すべく準備を進めている」と話した。
さらに、次のような「ヒント」も出した。
「しっかりと整備された、年式は古いが、予備パーツも豊富にある」
「(今では主流の)20メートル車を入れると、ホームにぶつかっちゃうんですよ」
「旧式の短い車両だが、しっかりとした整備された車両を導入する」
現在、銚子電鉄で走っている電車の1両当たりの長さは17メートルと18メートルのものがある。新たに導入される車両も、この水準になるとみられる。