HKT48からの卒業を控えた本村碧唯さん(26)がフォトブック「未来の手前」(双葉社)の発売を記念した記者会見を2023年7月8日に都内の書店で開いた。
グループで「最後の1期生」になった本村さんは、卒業にともなって芸能界を引退する。引退後は、アイドルを目指す人のためのダンス教室を開くことが夢だ。グループや、「卒業後」への思いを聞いた。
指原莉乃もメッセージ「卒業後はわがままに、自分を大切に」
写真集は、「卒業旅行」がテーマ。山梨県で2泊3日の日程で撮影した。本村さんはバラエティー番組「HKT48のおでかけ!」(13~17年、TBS系)で、火を起こす手際の良さなどでメンバーを驚嘆させるほどの「アウトドア派」として有名。これにちなんでグランピングやたき火を楽しむ様子を収めた。
「最初で最後の大人め下着カット」も収録されているほか、指原莉乃さん(30=19年卒業)ら卒業メンバーや両親がメッセージを寄せた。指原さんが寄せたメッセージは
「誰かのために頑張るあおいもかっこいいです!!が!!!卒業後はわがままに、自分を大切に Be selfish」
というもの。本村さんが17年から22年にかけて「チームK4」のキャプテンを務めたことも念頭にあるとみられる。記者会見で「卒業後にやってみたい『わがまま』」について聞くと、「自分のやりたいダンスやネイルを、本当にやりたいように、思うままにやっていきたい」と話した。
本村さんのダンススキルはグループでも指折りで、17年には指原さんがプロデュースするアイドルグループ「=LOVE」(イコールラブ)の振り付けを担当。20年にはHKT48内のダンスユニット「Lit charm」(リットチャーム)を立ち上げ、「社長」のあだ名もついた。
本村さんは7月17日に福岡サンパレス(福岡市博多区)で卒業コンサートを行い、23日に本拠地のHKT48劇場(同中央区)で行う卒業公演を最後にグループを離れる。その後は芸能界を引退することにしている。引退後はアイドルを目指す人にダンスを伝えていきたい考えで、ダンス教室を開くのが夢だ。報道陣から
「村重さん(同期の村重杏奈さん。21年にグループを卒業し、タレントとして露出が増えている)みたいなのが入ってきたら...」
という声が飛ぶと、
「ちょっと困っちゃう...!でもウェルカムですね。村重を思い出しながら教育していこうかなと思います」
と笑顔を見せていた。
アイドルには「意外と頑張れば誰でもなれると思うんですよね」
記者会見後に改めてJ-CASTニュースの取材に応じた本村さんは「本当に気持ち次第というか、意外と頑張れば誰でもなれると思うんですよね」と、アイドルへの門戸は広く開かれているとみており、
「本当にちょっとでも興味を持ったら、諦めずに頑張ってほしいなと思うし、その手助けをいろんな子にできたら」
と意気込んだ。
「こういう人がアイドルに向いている、教えやすい」という人を、あえて現役メンバーの中から挙げてもらうと、22年にデビューした6期生の江口心々華(ここは)さん(16)を高く評価していることを明かした。
「待ってるだけではやっぱり変われないので、自分でどんどんやっていこうという気持ちはすごくいいなと思うし、そういう気持ちの子がたくさんアイドルになってくれたら...。新しい子がそういう気持ちだったら、先輩たちもどんどん『頑張らなきゃ、私もやらなきゃ』という気持ちになると思う」
「最初は多分不安だと思うけど、でも、そのままで本当にいいと思います」
「最後の1期生」がグループを離れることで、パフォーマンスの表現など、グループの光景も大きく変わりそうだ。ただ、本村さんは「それで全然いいと思うんですよね」。後輩メンバーにエールを送った。
「(1期生が)いないからこそ、また新しく自分たちの道を切り開いていけるのではないかと思うので、最初は多分不安だと思うけど、でも、そのままで本当にいいと思います」
現在のHKT48は、豊永阿紀さん(23)率いる「チームH」と、松岡はなさん(23)率いる「チームK4」の2チーム制。2つのチームのカラーの違いがグループ全体を強くするとみている。
「おのおののカラーが強くなっていって、それがHKT48としてコンサートとかで一つになったときに、表現とかが幅広くなるじゃないですか。そういうのがすごく力になるんじゃないかなと思うので...。近くにいるチームが全然違う色だと『私たちもこうした方がいいのかな?』となってしまうと思うんですけど、本当に自分たちの色を信じてまっすぐ進んでいった上で、おのおのが成長していくと、とても強いグループになるんじゃないかなと、私はすごく楽しみ」
その上で、両キャプテンの背中を押していた。
「不安な気持ちがあったら、多分ステージとかにも出てしまうと思うので、今を楽しんで、目の前にあることを全力でやっていけば、HKT48は全然大丈夫だと思います」
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)