SKE48の新曲「好きになっちゃった」でセンターポジションを務める末永桜花さん(21)は、グループに3つあるチームのうち「チームE」のメンバーだ。SKE48の劇場公演では22年から相次いで新公演が始まっており、最後発になるのが7月15日に初演を控えるチームEの「声出していこーぜ!!!」だ。
チームEのリーダーは長らく須田亜香里さん(31)が務めてきたが、卒業にともなって佐藤佳穂さん(26)が引き継いだ。インタビューの第2回では、末永さん、佐藤さんに加えてチームメートの菅原茉椰さん(23)、林美澪さん(14)の4人に、「須田後」のチームのあり方を聞いた。(聞き手・構成:J-CASTニュース編集部 工藤博司)
各々が「うまくなってやろう、成長するぞ」という気持ちを持って練習
―― SKE48には3つのチームがありますが、今日いらっしゃる4人は、たまたま全員が「チームE」所属です。22年11月1日に行われた須田亜香里さんの卒業公演では、佐藤さんがチームEのリーダーに指名されました。当時は「ギリギリのところを攻めながら、チームEの限界の先の、想像していなかったところを攻められるチームでいられるように」と話していましたが、半年たっての感触を聞かせてください。チームはどう変わりましたか。どんなことを心がけていますか。
佐藤: チームEは私もずっと過ごしている中で、個性をしっかり持った、それぞれの色を持ち合わせているメンバーがすごく多いと思います。メンバー同士が仲良くしている姿や「チーム感」が見えるのが好き、と言ってくださるファンの方もいらっしゃるので、メンバーの個性をどう生かせるかを考えてきました。7月15日に新公演「声出していこーぜ!!!」を控えていますが、それまでにできることを副リーダーの福士奈央さん(24)と何時間も話し合っています。具体的には、やはり最近はSNSが主流なので、チームEのTikTokアカウントを活用したり、毎週土曜日にSKE48の公式ツイッターに「チームEのいーどうが」と題した動画を投稿したりしています。「私たちを知ってほしい」ということを私たちによる発信で見せていけば、他のチームのファンの方や他のグループ推しの方も気になってくれるのではないかと感じてきたので、試行錯誤してきました。それが結構形になっているといいますか...元々チームEはすごく仲が良かったのですが、この半年でより深まったというか、後輩も先輩も気にせずにワチャワチャできるチームになっているのではないかと思っています。チームEで過ごす時間がより楽しくなりました。
―― 先ほど言及があった新公演の準備状況はいかがですか。先行するチームS「愛を君に、愛を僕に」(22年5月初演)、チームKⅡ「時間がない」(22年12月初演)の様子も拝見しましたが、牧野アンナさんの厳しい指導と、それに応えるチームSリーダーの松本慈子さん(23)の様子が印象的でした。
佐藤: レッスンはすでに始まっていて、直近の4日間は、ダンスブロックの練習をしていました。最初は心配だった部分も正直ありましたが、レッスンを重ねていくにつれて、どんどん良くなっているというか。各々が「うまくなってやろう、成長するぞ」という気持ちをすごく持ってレッスン場に立っていることを感じます。お互いが士気を高め合っているチームになっています。
菅原: 「アイドルの公演」だと思いながら練習していたのですが、急に一瞬「ライブ会場かな?あれコンサート見に来たのかな」と思う場面がありました。普段の劇場公演でやったことがないような「表情で魅せる」ところや、表現力が爆発的に出る場面があります。そこが最終的にどんな演出になるかはまだ分からないのですが、(普段の劇場公演とは違う)コンサートで目にするようなシーンだと思いました。
新公演「初日応募数1万人超」掲げた理由
末永: 振り入れ(振り付けする作業)に参加できない日があって、後日「補習」をしてもらったのですが、リーダー(佐藤さん)が夜な夜なLINEで細かいところまでフォローしてくれました。(佐藤さんは)リーダーになってから、以前以上にレッスン中に周りの人のことをよく見ているし、先生の話していることも「一言一句逃さないぞ」という顔で聞いています。新公演では、どのチームも壁にぶつかったりするので、不安な気持ちを持っているファンの方もいるかもしれませんが、こんなにリーダーがしっかりしているので安心してほしいです。
林: 新公演が(チーム)Sで始まって「自分も来るのかな」とすごく怖かったのですが、チームEでリハーサルをすると「楽しめてるな」と思って、嬉しかったです。ちょっと落ち込んでしまうことがよくあるのですが、チームEの中にいると、そんなこともなく、本当に楽しい明るい気持ちでいられます。
―― 佐藤さんは5月23日の生誕祭で3つ目標を掲げていましたが、3つ目が新公演で「初日の応募数が1万人を超えること」でした。「チームKII」初日公演では「倍率は定員の約30倍に達した」ことが発表されました。当時の劇場の定員から試算すると、約6500人です。その1.5倍を目指しているわけですが、これは自信の表れですか。
佐藤: そうですね...。「チームEの課題は何ですか?」といったことを問われることが多い中で、メンバーそれぞれが乗り越えるものを提示するよりは、メンバーとファンの方が次につなげられるものを課題、目標にしたいと思いました。その中でメンバーだけではなくファンの方やスタッフさんと一緒に目指せる場所がほしいと思いました。壁はあるかもしれませんが、チームEとして目指せる数字を掲げて、そこを超えたら見えてくるものがあると思って、言っちゃいました。
―― あえてハードルは高く、ということですね。
佐藤:はい!
(インタビュー第3回に続く。7月10日掲載予定です)
佐藤佳穂さん プロフィール
さとう・かほ 1997年生まれ、愛知県出身。16年に8期生としてSKE48に加入。チームEメンバーで、22年11月から同チームのリーダーを務める。
末永桜花さん プロフィール
すえなが・おうか 2002年生まれ、愛知県出身。15年に7期生としてSKE48に加入。チームE、派生ユニット「プリマステラ」メンバー。20年、23年にソロコンサートを開いた。
菅原茉椰さん プロフィール
すがわら・まや 2000年生まれ、宮城県出身。15年にドラフト2期生としてSKE48に加入。チームEメンバー。
林美澪さん プロフィール
はやし・みれい 2009年生まれ、愛知県出身。19年に10期生としてSKE48に加入。チームEメンバー。「あの頃の君を見つけた」(21年)、「心にFlower」(22年)でシングル表題曲センターポジションを務める。