「本来のMBTIは適性や適職などは一切測定・診断していない」
日本MBTI協会の公式サイトによれば、MBTIは米国のキャサリン・クック・ブリッグスとイザベル・ブリッグス・マイヤーズによって開発された。
「ものの見方(感覚・直観)」と「判断のしかた(思考・感情)」、「興味関心の方向(外向・内向)」と「外界への接し方(判断的態度・知覚的態度)」の4つの指標に分かれ、性格を計16タイプに分類して捉えようとする。
話題になった発表では「16Personalities性格診断テストは、MBTIとは全く別のもので、質問も結果の出し方も、正式なMBTIとは全く異なります」としつつ、両方が「ENFJ」といった同様のアルファベットを使っているため、「皆さんが勘違いしてしまうのも無理はありません」と述べる。また「MBTI」は日本において商標登録されているとしている。
J-CASTニュースの取材に応じた日本MBTI協会によると、同協会はMBTIの専門家を養成する講座などを実施している。23年6月までに、日本でMBTIの資格を持っている専門家は1500人以上いるという。
今回注目を集めた発表は3月23日に公式サイトで公開された。注意喚起した理由は、16PersonalitiesがMBTIだと誤解される流れが2023年初めから急速に広がったためだという。
協会はMBTI開発のそもそもの理念や目的が誤って受け取られているとし、「本来のMBTIは適性や適職などは一切測定・診断していないにもかかわらず、適性測定や適職診断テストとしてMBTIを紹介しているような大手企業まで発見」したとする。
16Personalitiesとは別のサイトで、タイプによって将来の収入に差が生じたり、自殺率に差が出たりすると記すようなサイトも相次いで見つかったという。「自分が良い母親になれないタイプといわれて傷ついた」「俺は将来貧乏になるタイプに診断された」といった声が協会に届くようになったといい、「社会的かつ個人の人生に誤った情報による影響が、看過できないほどになった」ため注意喚起したと説明した。