任天堂、カバー...荒れる株主総会「ファンミではない」批判も 議題と無関係の質問に法的問題は?弁護士見解

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株主総会の抽選制に抗議...法的問題は?

   さらにツイッターで物議を醸したのは、VTuber事務所「ホロライブプロダクション」を擁するカバーの株主総会だ。29日に開かれた総会の入場が抽選制で、「門前払い」されたする男性が抗議していたと話題になった。男性はホロライブの元VTuber・潤羽るしあに扮して、株主の入場を要求していたという。ツイッターに投稿された写真によれば、次のようなプラカードを手にしていた

「入れよう。会社を愛する株主を。
カバー株式会社は株主総会を望む株主の入場とるしあを排除するな」

   抽選制の株主総会に参加できなかったとする株主が、会場入り口で抗議することについて、何らかの法に触れる可能性はあるのか。

   今井弁護士は「当日に会場の入り口付近での抗議行動が、どのような認定を受けるかはわかりません」と述べる。一方で、そもそも総会の抽選制が違法となる可能性があると指摘する。

「コロナ禍のもと、株主総会の会場へ入れる人数を制限して総会を開催しようとの動きがみられます。実際に、まず当日会場で出席希望する株主は事前登録を会社に対し行う、仮に事前登録者数が制限人数を超えた場合は抽選で会場入場者を決定する、という制度です。この制度について下級審の裁判例で適法であると判断された事例もあります」

   しかし学者や専門家からは様々な意見が出ているといい、「このような扱いが絶対的に適法と判断されるとは現在言い切れない」と指摘。こうした背景を踏まえ、仮に総会の開催方法に問題があった場合、男性の行為はどのように見なされるのか。

「会社のやり方に違法性があったとしても、それに対抗するためならばどのような手段をとっても適法である、ということにはなりません。このあたりのところが法律とはわかりにくく、また、やっかいなところです」
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