「リモートワーク希望の転職者」増えている? コロナ5類移行で「出社回帰」も...転職サイト大手3社に傾向を聞く

リモートワークを理由とした転職は増加傾向にあるのか

   「5類」移行をめぐり、転職理由でリモートワークを希望する人は増えたのか。J-CASTニュースは、大手転職サイトを運営するマイナビ(マイナビ転職)、リクルート(リクルートエージェント)、パーソルキャリア(doda)に詳しい傾向を聞いた。

   「5類」移行でリモートワークを解除する企業は増えているのか。

   リクルートは、「リモートワークの制度は維持しつつ、対面でのコミュニケーションが必要な時は集まるなど、企業は状況に合わせて最適な方法を検討・模索している状況かと思います」と推測。パーソルキャリアは、出社に戻す企業はやや増加しているが一部に留まる印象だとしつつ、全業種が通常の勤務形態に戻りつつあるとした。マイナビは、5月の集計が済んでいないため回答が難しいとした。

   では、リモートワークを理由とした転職は増加傾向にあるのか。

   マイナビは、22年に転職した人を対象にした同社の「転職動向調査」をもとに、「働き方の自由度へのニーズは以前よりも高まっていることはうかがえます」と推測する。

   同社によると「給与」「勤務地」「福利厚生」などを理由に転職先を選ぶ傾向が強い中で、「リモートワーク可能」を理由にした転職は、19年は3.7%だったが、22年は11.5%と高まっている。「フレックス制度・就業時間の自由がある」も上昇傾向にあるという。

   パーソルキャリアも、リモートワークを希望する転職は増加傾向にあるとする。doda内で検索された23年6月のフリーワードのランキングによれば、1位「在宅」2位「フルリモート」4位「リモート」がランクインした。

   転職を検討する人など250人を対象にした22年7月の同社の調査では、リモートワークと出社勤務を組み合わせた「ハイブリッドワーク」を転職の応募時に「重視する」と約7割が答えたという。

   リクルートは22年12月13~14日のインターネット調査結果を取材に示した。20~50代の各年代260人、計1040人の転職活動者を対象に、転職活動中に感じる不安などを調査したデータで、全世代で「希望する年収」「"転職したいと思える"仕事が見つかるか」に関する不安を抱えるという。

   同調査の「転職活動で企業に提示してほしいこと」(単一回答)という問いでは、「勤務時間や休日休暇、リモートワーク実施率等の働き方に関する詳しい情報」と答えたのが40代8.8%、50代8.1%だったのに対し、30代は16.2%、20代になると23.5%に上っており、40~50代に比べて20~30代の関心の高さがうかがえる。

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