俳優の吉岡里帆さんが、2023年6月29日放送の黒柳徹子さんのトーク番組「徹子の部屋」(テレビ朝日系)に初出演。俳優を目指すきっかけとなったエピソードと、上京後の下積み時代について明かした。
初めての俳優仕事は、「8時間空を見上げる町娘役」
京都府・太秦にある「東映京都撮影所」の近くで生まれ育ったという吉岡さん。18歳のとき、アルバイト先で「8時間空を見上げることが出来る体力がある子はいないか」とエキストラの募集で声をかけられたことをきっかけに、滝田洋二郎監督の映画「天地明察」(2012年公開)に参加。「(撮影所に行ったら)まさに撮影がスタートしだして、気付いたら町娘の格好をしていて」と右も左もわからない状況だったが、初めて撮影現場に
「あの時の衝撃が本当に今でも忘れられなくて。大勢でものを作るっていうことと、エンターテイメントを届けるっていう裏側には、こんなに多くの人の労力と熱が注ぎ込まれているんだな」
と感動しきりだったという。
その後、滝田監督から「東京にきたほうがいいよ」と上京をすすめてもらい、「(監督が)なんとなくふわっと言ってくださったのを私は真に受けちゃって。そこから大変な生活が始まりました」と苦笑いを浮かべる。
上京後はアルバイトを4つ掛け持ち「生きている感じがすごくして」
早速上京するも、なかなか芸能界入りのきっかけを掴めず、「ワークショップを受けてみたり、オーディションもいっぱい受けて、養成所に行って、アルバイトしながらって感じが5年ぐらい続きました」と下積み時代を振り返る吉岡さん。
生活費やレッスン代に加え、「当時から祖母の影響もあって、歌舞伎とか演劇とかチケットが高くても見に行きたいってすごく思っていたので、そのためにお金が必要だった」とし、多いときはアルバイトを4つ掛け持ちしていたとも。黒柳さんから「大変だったでしょ?」と聞かれると、吉岡さんは「大変でしたね」と頷きつつ、「夢が叶うかどうかももちろん分からないので。でもなぜか漠然と追いかけたいってすごく信じていた。自分のことも信じていたし、自分が追いかけている夢のことも信じていたので、大変は大変なんですけど生きている感じがすごくして。へこたれず頑張れました」と語るのだった。