人気YouTuberのジュキヤさんが、街中での「バスト測定」動画を公開して批判を集めている問題で、グーグル日本法人は2023年6月30日、J-CASTニュースの取材に「お問い合わせいただいた動画については綿密に審査中で、コミュニティガイドライン違反が見つかった場合は適宜措置を講じます」と回答した。
怯える女性に執拗にバストサイズを聞いて...
批判が殺到しているのは、メインチャンネルの登録者数256万超のジュキヤさんが2023年6月23日に投稿した「彼氏持ちの女たちに胸触らせて?と聞いてみたらマジでエグかった」という動画(現在非公開)だ。
ジュキヤさんは「A~Hのボインを全部見つけるまで帰れない」という「BOINビンゴ」を行うと提案。
登録者151万人のYouTuber中町兄妹・中町JPさんとともに東京・渋谷駅前で女性に胸のカップ数を聞き、実際にメジャーで服の上から胸のトップとアンダーを測定した。 問題視されるきっかけとなったのが2人目に声をかけた、男性と一緒にいた女性への対応だ。
ジュキヤさんは「男が邪魔だな、何とかして」と中町JPさんに男性を女性から引き離すよう依頼。2人は男性をハチ公前で待たせている間にインタビューを続行した。
1人残された女性は戸惑った様子を見せ、テロップにも「女の子が怯えてる」と表記があった。カップ数を聞き、女性が答えると2人は聞こえないふりをして、何度も女性にサイズを言わせた。
ジュキヤさんが「測定タイム入ってもいい?」と尋ねると、女性は「嫌です」と即答。しかし、中町JPさんは女性にメジャーを当てる素振りを見せた。怯えた様子の女性に2人は「ごめんごめんごめん」「嘘嘘嘘」と言って測定を断念した。
この動画は「『痴漢』『性暴力』にあたるのではないか」と批判を呼んだ。
ポリシー抵触の恐れある動画はほかにも
ジュキヤさんはほかにも、性的な動画を多数投稿している。
2月20日公開の「現役女子大生にアソコの舐め方教えて?と聞いてみたらマジでヤバい女いたわwwwww」では、女性にフランクフルトを咥えさせたり、「未成年の女子たちに初体験どうだった?と聞いてみたらエグすぎたwwww」(22年5月公開)では、執拗に性体験を聞き出す場面があったりした。
2021年11月公開の「ハロウィンのコスプレ女達を誘ってみたらやばすぎた」では、通りすがりに胸を触られる被害に遭った女性との会話中、「えー(喜びすぎ)」「どうやって?(興味津々だな)」「ごちそうさん」などと字幕をつけたりしている。
また、視聴者の誤解を招く、いわゆる「釣りタイトル(サムネイル)」も複数見つかった。
「現役大学生たちに今までで1番過激なプレイは?と聞いてみたらエグすぎたwwwww」(23年2月9日)のサムネイルには「今までで1番過激なプレイは?」「電車でレ〇プされました」という記載があるが、実際には性犯罪の話ではなかった。
「未成年の女子達に最近のエグい体験を聞いたらありえないのがきたわwwwww」(5月10日)のサムネイルには「お父さんとS〇Xしましたよ?」「この姉妹エグすぎる」とあるが、そのような内容のインタビューは見受けられなかった。
グーグル広報部「本人の意に反する性的対象化を描写した画像を禁止」
今回の騒動を巡っては、非難の矛先がプラットフォーマーにも向いている。性的動画であっても広告収益が分配されているとみられる点や、YouTubeのチェック体制を問う声が少なくない。
YouTubeには「ヌードと性的なコンテンツに関するポリシー」「サムネイルに関するポリシー」などの投稿ルールを設けており、例えば「ポルノ、性行為、性的満足を目的とした性的嗜好の描写」「下品な言葉や冒とく的な言葉を含む画像」「視聴者を誤解させ、動画に含まれていないものを視聴できると思わせるサムネイル」などは規制対象となっている。
YouTubeを運営するグーグル日本法人に、今回問題となった動画も含め、ジュキヤさんのこれまでの投稿内容についての見解を問うと、広報部は
「YouTubeのコミュニティガイドラインは、明確なポリシーの下、性的満足を与えることを意図した露骨なコンテンツや、本人の意に反する性的対象化を描写した画像を禁止しています。ガイドラインに記載されたポリシーは、限定公開や非公開の動画、コメント、リンク、コミュニティ投稿、サムネイルなどYouTubeプラットフォーム上のあらゆる種類のコンテンツに適用されます」
とした。
ジュキヤさんの動画に対しては「綿密に審査中で、コミュニティガイドライン違反が見つかった場合は適宜措置を講じます」とする。