「高収入・安心」謳いラオスで売春求人 外務省が「詐欺多発」と注意喚起...米国務省も報告した人身売買の実態とは

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米国務省が発表した「2023年人身売買報告書:ラオス」の内容

   米国の国営放送局ボイス・オブ・アメリカ(VOA)が2022年10月10日に報じた「権利団体:マレーシア人700人が虐待的なラオス詐欺センターに閉じ込められている」(Rights Groups: 700 Malaysians Trapped in Abusive Laos Scam Centers)の記事によると、逃亡しようとしたり、ノルマを達成できなかったりすると、殴るなど暴力行為をされたり、電気ショックにさらされたりすることもあるという。

   同記事では、スイスに拠点を置く非政府研究団体「国際組織犯罪に対するグローバル・イニシアティブ」のコンサルタント、リンジー・ケネディ氏が、2022年5月時点でゴールデントライアングルのエリアには意思に反して強制労働に従事させられている人が数千人いると考えていると伝えている。

   米国務省が発表した「2023年人身売買報告書:ラオス」(2023 Trafficking in Persons Report: Laos)によると、ラオス政府は2022年に75人の人身売買被害者を特定し、その内67人が性的人身売買の被害者だったという。特定された性的人身売買被害者のうち1人は外国人だった。外国人被害者は虚偽の求人情報につられてタイに誘いこまれ、人身売買業者はボートで国境を越え、ラオスにある経済特区に移送するという。

   同報告書では、人身売買業者はパフォーマンスを発揮できなかったり、服従しなかったりする被害者がいると処罰するとも指摘。身体的虐待をしたり、賃金を横取りしたり、借金づけにしたりするという。これらに限定されず、販売ノルマを達成できない人や採用時の借金を返済できない人を、同様の詐欺計画で強制労働、家事労働、性的人身売買で強制労働させるため、他の犯罪ネットワークに「転売」する可能性があるとする。

   ラオスでは外国人がポルノと児童ポルノの組織を運営しており、大人と子供の被害者を性的人身売買、労働力の人身売買の対象にしているという。同報告書には、ミャンマー、中国、ロシア、タイ、ベトナム人の一部は、ゴールデントライアングル経済特区で性的人身売買の対象になっていると書かれており、何千人もの非正規移民労働者も借金に基づく強制労働の危険にさらされているとする。

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