羽田便は「コロナ前」に回復、台北便は搭乗率93.6%
運休が発表されたのは4月21日。佐賀県は、運休の理由を次のように説明していた。
「スプリング・ジャパン株式会社は、コロナ禍後の成長に向けて、収益性を向上させ財政基盤の強化を図るため、限られた機材を、中国線を中心とする国際線に集中させる方針であり、佐賀便については、7月から増便を予定している国際線の一部とダイヤが重複してしまうため」
スプリング・ジャパンは5月26日、6月25日から8月31日にかけて成田-寧波(中国・浙江省)線を運航することを発表している。同社としては、佐賀よりも寧波の方が利用が見込めると判断したとみられる。
今回の成田-佐賀便の運休で、佐賀空港に乗り入れる国内線は全日空(ANA)が1日5往復させる羽田便のみとなる。23年5月の利用者数は3万7378人で、搭乗率は66.4%。19年5月(3万9554人、71.8%)と比べると、利用者数ベースで94.5%の水準に回復している。
国際線は最も多い時(18年12月~19年5月)で上海、ソウル、釜山、大邱、台北の5路線が乗り入れていたが、20年3月までに全路線が運休した。23年4月に台北便が復活し、5月には2682人が利用。搭乗率は93.6%をたたき出した。中国や韓国路線も高い需要が見込まれ、再開に向けた調整が続いている。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)