「巨人のキーマン」大勢は試練を乗り越えられるか 遠征帯同せず...「昨年より球の勢いがない」の声

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   逆転優勝を狙う巨人のキーマンになるのが守護神・大勢だ。2023年6月27日から秋田、盛岡でヤクルトと対戦する東北遠征に帯同せず、ジャイアンツ球場で調整することに。疲労を抜き、コンディションを整えてほしいという原辰徳監督の親心だった。

   プロ2年目の今季は2勝14セーブ1ホールド、防御率3.00。直近の登板を見ると安定しているとは言えない。15日の西武戦で危険球退場となり、中7日の登板間隔を置いた23日の広島戦(マツダ)でも坂倉将吾に被弾するなど2安打1失点と本来の状態には程遠い。25日の同戦ではベンチ入りメンバーから外れた。

  • WBCに出場した大勢(写真:CTK Photo/アフロ)
    WBCに出場した大勢(写真:CTK Photo/アフロ)
  • WBCに出場した大勢(写真:CTK Photo/アフロ)

「コンディションを整えることが全てだと思います」

   抑えに抜擢された新人の昨季は57試合登板で1勝3敗37セーブ8ホールド、防御率も2.05と大活躍。史上4人目となる新人の30セーブを達成した。サイド気味の腕の振りから最速159キロの直球、スライダー、フォークを武器に走者を背負っても動じない。今年は3月に開催されたWBCで侍ジャパンの一員として世界一に貢献した。

   昨年のシーズンを駆け抜け、WBCも戦った大勢に疲れがないと言ったらウソになるだろう。相手チームも当然研究してくる。スポーツ紙デスクは、現状の大勢について、「昨年に比べて球に勢いがないので、空振りを取れずにファールでカットされたり、ヒットゾーンに飛ばされる。制球力も全体的に高い。コンディションを整えることが全てだと思います。今年のセ・リーグは守護神で苦しむチームが多い。大勢の完全復活が今後の戦いで大きなポイントになるでしょう」と指摘する。

   他球団の守護神を見渡すと、阪神の湯浅京己は交流戦で救援失敗を繰り返してファーム調整に。DeNA・山崎康晃もリーグトップの17セーブをマークしているが、防御率4.50と安定感を欠く。重圧のかかるポジションで、大勢は結果を残せるか。この試練を乗り越えられるか。

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