政権交代以外の「他の方法」「他の戦術戦略」考える必要
その上で、政権に対峙するためには、政権交代以外の「他の方法」「他の戦術戦略」を考えるべきだ、だとした。
「二大政党制がダメだという制度の中で二大政党制を追い求めても『果てしない夢』になる。結果、政権交代をするということで緊張感を生み出すというルートの緊張感の生み出し方ができないのであれば、他の方法による権力者、権力を持つグループに対する緊張感の与え方を考えなければいけない」
「他の戦術戦略を考えないと権力に対する緊張は、いつまでたっても生まれないということになる」
制度導入を決めた細川政権は、非自民・非共産の8党派による連立政権だった。当時の国会答弁からも、細川氏は必ずしも二大政党制を志向していなかったことがうかがえる。93年8月26日の衆院本会議で、河野氏が
「総理の胸のうちにあるべき姿として描かれているのは、二大政党制なのか、それとも中間的な第三勢力の存在するパターンなのか、あるいは、今日のように小党分立の連立政権が一番いいと考えているのか」
と質したのに対して、細川氏は
「二大政党制や中間的な第三勢力の存在するパターンなどの政党制の姿というものは、政治家の側が決定できるものではなく、政治文化やそのときどきの政策軸などを含む広い意味での国民の選択によるもの」
だとした上で、
「政党の数としては、東西のイデオロギー対立終結後の時代には、いわゆる穏健な多党制と呼ばれるようなものに、おのずから収れんしていくのではないか」
などと答弁していた。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)