「社殿の修繕などに使わせていただいたりするなど貴重なもの」
立て札について、王子稲荷神社の社務所は6月27日、J-CASTニュースの取材に対し、1年ほど前から賽銭箱の上に出していると答えた。
「ゆうちょ銀行でも手数料が余計にかかるようになり、1円玉をいただいたとしても、かえってマイナスになってしまいます。お賽銭については、社殿の修繕などに使わせていただいたりするなど貴重なものですので、マイナスになれば影響は大きいですね。参拝者の方にお気持ちがあったとしても、それが生かせないことになってしまいます」
立て札を出したことで、参拝者に協力してもらって、1円玉のお賽銭は減っているのではないかとした。
1円玉のお賽銭については、他の神社仏閣でも、運営に影響が出ていると報じられている。その対策として、王子稲荷神社のように遠慮するよう呼びかけるところのほか、小銭が必要な商店街と両替する試みもいくつかあるようだ。また、電子マネーのお賽銭にするなどキャッシュレス化を進めるところもあった。
こうした対策について、王子稲荷神社では、「商店街の氏神ではありませんので、タイアップなどのルール作りは難しいです。電子マネーなどについては、興味がありませんので、まったく考えていません」と事情を明かした。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)