「カンフル剤を本来なら1回のところ2回打つことが出来る」
影山氏は「あなたがしてくれなくても」の特別編予告映像に書かれていた「最終回で描かれなかった」という表現に注目。最終回の後に作品を補完する内容が放送される形式について、「必ずしも美しくない」としつつ、
「『最終回』と銘打つ以上、最終回で物語が完結しないというのは、やはり、首をかしげざるを得ません。何せ、完結するから最終回であり、文字通り『最も終わる回』ですからね。このやり方では、特別編も本編でしょう」
と、特別編が最終回になってしまうと指摘する。その上で、今回のような構成は、実にテクニカルなのではないかとも語る。
「ドラマが最も注目されるのは第1回、その後、一般的に視聴率は右肩下がりとなり、その次に注目されるのは最終回です。視聴者がドラマに再び注目するのは当然ながら、『最終回』と銘打たれるからです。となると、最終回の後に『特別編』とされる放送回を設ければ、さしずめ、視聴率アップのためのカンフル剤を本来なら1回のところ2回打つことが出来るわけです。『ビジネス』を優先させた結果、何をもって最終回なのかがあやふやになってしまっている点もまた、よろしくないと思います」