「欠点を見ながらじっくりと人間関係を育んでいくこと自体が、今の若い人にとっては新鮮なのかなと思います」
若い世代の恋愛関係や友人関係のあり方が変化している理由として、石田教授は次のように述べる。
「1つ影響しているかもしれないと思うのは、友達関係でも恋愛関係でも今はマッチングアプリで出会うことが増えています」
「(今の人は)じっくりと関係を育てていって、友達になる、あるいは交際するということがなくて、ダイレクトで交際してしまう。その後に確かめるとなると、粗が見えたら突然別れるということになります」
石田教授は、同じコミュニティで過ごす中でじっくり相手のことを見ながら自分と相性が合う人を探して、友達や恋人になれば粗は初めから見えるはずだと指摘する。
「Z世代が『蛇化現象』に反応したのは、逆に言えば『蛙化』的な付き合い方をしているということでもあるのかもしれません」
石田教授は「蛇化現象」の台頭について「欠点を見ながらじっくりと人間関係を育んでいくこと自体が、今の若い人にとっては新鮮なのかなと思います」と話す。
マッチングアプリの台頭により、人と人の繋がり方自体が変わっていると指摘し「欠点を見ていく中で交際するというよりも、交際してからこんな欠点があったんだと受け入れながら付き合うのか、それとも、欠点があるから突然ダメだと『蛙化』の方に行ってしまうのか」と関係性の築き方も変容していると指摘する。
「我々が一般的だと思っているようなものが新鮮になり、かつその文脈自体も変わる可能性があります」
と分析した。