東大模試で「雑音入りリスニング」...当初不評も合格後好評に 話題の東進取り組み、発端は受験生の「涙ぐましい努力」

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雑音入りで練習する意義とは

   本部長は、「(東大は意図していないかも知れないが、)雑音がある中で聞けるようにすることは本質的なことなのではないか」とも持論を述べる。

   自然の環境では、「絶対に雑音が混じらないような場所で会話をすること自体が稀」。最近では海外との打ち合わせにZoomを用いる場面もあり、雑音や音割れ、こもりなどが生じるケースは良くあるとする。また、過去2年間のアメリカ留学をふまえ、特に難易度が高かったのは雑音の多いレストラン内での英会話だったと振り返る。

   雑音入りで練習する意義を高地トレーニングに例え、「しっかり鍛えておけば、それよりも雑音が少ないところで聞いた時に結構聞こえやすくなる」と分析している。

   雑音入りリスニングは、東進の内部生向けアプリ「東進Listening」にも導入している。アプリでは雑音の有無だけでなく、イギリスやオーストラリア、インドといった訛りのある英語、再生スピードの調整も可能だという。内部生でなくてもデモ問題は体験できる。

「緊張して本番に臨んでいる受験生の皆様に、安心して、落ち着いてしっかり試験に臨んでいただくということには少しでも貢献は出来ているのかなと思っています」

   取り組みを称するような反響は、「凄く嬉しく思います。そこまで多くの人に共感してもらえるとは思っていなかったので」と驚いた。

   ツイッターでは「もっとカジュアルな問題でもこういうのあるといい」という声も出た。本部長は、もし日常英会話における雑音入りの需要があるなら、「横展開する可能性は確かにあるかもしれない」と伝える。

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