「世帯視聴率の報道には意味がないと言えます」
「視聴率には意味があるのか?」「視聴率を報じることに意味はあるのか?」といった問いに対し、放送コラムニストの高堀冬彦氏は取材に、視聴率のうち「世帯視聴率の報道には意味がないと言えます」と指摘。その理由として、「『何軒で観られたか』を調べるもので、視聴者総数すら分からないからです」と説明する。続けて、
「個人視聴率は1%が関東で約42万人。はっきりしています。男女別、年齢別などの視聴率も出ます。コア視聴率(13~49歳の視聴率)も個人視聴率を使って出します」
と指摘。2020年3月末以降、個人視聴率の調査が全国で適用されるようになっていることから、
「もう世帯視聴率なんてテレビの現場では使われていないのです。新聞も個人視聴率と世帯視聴率を併記するようになりました。その大半は個人視聴率優先です。いずれは個人視聴率に一本化されるでしょう」
と、近年の動きや変化にも触れた。「もう世帯視聴率の時代ではないことが浸透されるべきです」との考えも示した。