「2桁勝利は十分に行くと思います」
「日本ハム戦の完投を見ているとまだまだ余力があるようにも感じます。スタミナがベストに近い状態に戻ってきている。ブランクが長いとスタミナが最初に問題になる。その辺がクリアできてくれば、登板の間の科学的な目を使った調整法を見ても、かなり早い段階でベストのバウアーに戻ると思います」
バウアーの調子が上がってきている要因のひとつとして日本の文化を積極的に受け入れていることを挙げた。橋上氏は楽天、巨人、西武、ヤクルトでコーチを歴任する中で、日本球界で活躍する外国人選手の共通点を見出したという。
橋上氏は「バウアー選手は野球以外の日本での生活を非常に大事にしている」とし自らの経験から外国人選手に関する持論を展開した。
「日本に来る外国人選手が野球で活躍する上でいくつかポイントがあるが、野球以外の生活環境にいかに馴染めるかというのが非常に大きなところ。バウアーは日本に対する好奇心を含めて自分から積極的に関わろうとしている。登板のない日にスタンドで応援する選手は今まで見たことがありません。日本の生活習慣、文化に慣れるというのが野球で活躍できる基礎になる。そういうところも今後バウアーが日本で活躍できる要素だと思います」
さらに「日本の文化、風習などを取り入れようという意識が低い選手もいました。性格的なものでしょう。その姿勢に関して分かりやすい例でいうと、ヒーローインタビューのお立ち台で片言の日本語で答える選手は順応している1つの証拠です。私の経験からそういう選手は比較的活躍します。(トーマス)オマリー、(アレックス)ラミレスなど歴代活躍してきた外国人選手は、片言ですけど日本のファンが喜ぶフレーズを入れる。これも大事なことです」と解説した。
バウアーは6月15日に出場選手登録を抹消された。スポーツ紙の報道によると20日のイースタン・リーグのヤクルト戦に先発が見込まれ、最短登録となる25日の阪神戦で先発する可能性があるという。
橋上氏は「2桁勝利は十分に行くと思います」とし、「登板間隔を今後どのように調整するか分かりませんが、中6日で回すことはないと思います。横浜スタジアムは屋根がなく、今後雨で中止も出てくるでしょうから平均で、中4.5日ぐらいで回る可能性が出てくる。早いスパンで回れるので勝ち星もついてくる可能性があるでしょう」と語った。