セ・パ実力差縮まった?交流戦セが勝ち越し中 かつてパが圧倒も...元楽天コーチが指摘する「台頭の要因」

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   プロ野球のセ・パ交流戦が終盤を迎えている。2023年6月15日時点で巨人が10勝5敗で首位に立ち、DeNAが9勝5敗で続いている。それぞれ5カードを終え、セ・リーグが44勝41敗2分けでパ・リーグに勝ち越している。

  • 画像はイメージ(編集部撮影)
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「セ・リーグのチームと対戦する方が楽という感覚が」

   かつて人気のセ・リーグ、実力のパ・リーグといわれ、過去のセ・パ交流戦ではパ・リーグがセ・リーグを圧倒してきた。ところが21年、22年と2年連続でセ・リーグが勝ち越し、22年のセ・パ交流戦はヤクルトが優勝した。

   セ・パの成績が拮抗してきた要因はどこにあるのか。果たして両リーグの実力差は縮まっているのか。J-CASTニュースは、楽天、巨人、西武、ヤクルトのコーチを歴任した橋上秀樹氏(57)にセ・パ両リーグの戦力分析をしてもらった。

   セ・パ交流戦が開始された05年に楽天のコーチを務めていた橋上氏は、当時のセ・リーグの印象を次のように語った。

「当時はパ・リーグのチームと戦うよりはセ・リーグのチームと対戦する方が楽という感覚がありました。対戦するピッチャーというよりも、セ・リーグのバッターにホームランの怖さなどあまり迫力を感じませんでした。パ・リーグのチームと対戦する時は打順の半分くらいはホームランを打たれそうな感じがありましたが、セ・リーグのチームだと1人か2人でしたので、その辺は安心して戦うことができました」

「18試合は打って勝ち切れる数」

   橋上氏は短期決戦のセ・パ交流戦とペナントレースの相違に言及し、セ・リーグが台頭している要因を分析した。

「交流戦は1カードだけなので打って逃げ切れる。18試合は打って勝ち切れる数。そこがペナントレースとの違いです。これまでは打撃力が勝敗に直結していました。今年に関して言えば、セ・リーグの打者も打つ方で目立ってきている。特に巨人の岡本(和真)選手などはホームランを多く打っています。巨人やDeNAが勝っているのは打てているから。セ・リーグの打者が交流戦でパ・リーグのピッチャーを打てるようになった。ここら辺がセ・パの差がなくなってきた要因のひとつだと思います」

   セ・リーグの打者がパ・リーグのパワー系の投手に慣れてきたことも要因に挙げ、パ・リーグのチームに所属する外国人選手に言及した。

「今年のパ・リーグに関しては機能している外国人打者が少ない。セ・リーグでは活躍している外国人選手としてヤクルトのサンタナ選手、オスナ選手らの名前がすぐに挙がるが、パ・リーグではすぐに浮かばない。この辺もセ・パの成績が均等になっている要因だと思います。セ・パ両リーグの実力差は縮まっていると感じます」

   15日時点でセ・パ交流戦首位を走る巨人が優勝すれば、14年以来9年ぶりとなりセ・リーグの2連覇となる。

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