元フジテレビアナウンサーで、フリーアナウンサーの笠井信輔さんが2023年6月15日のインスタグラムで、自衛官候補生の18歳の男が起こした発砲事件をめぐり、男の実名が公表されていないことに疑問を投げかけた。
「ある種の違和感を持った人は私だけではないと思います」
14日、自衛官候補生の18歳の男が岐阜市の陸上自衛隊日野基本射撃場で訓練中に小銃を発砲し隊員2人が死亡、1人が負傷した。男は殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された。各メディアが報じている。
笠井さんは「発砲自衛隊員の氏名『非公表』に思うことがあります」と書き出し、「昨晩のニュースを見たところ、事件を起こした18歳の自衛官候補生も、被害にあった自衛官も誰1人名前が公表されていません ここにある種の違和感を持った人は私だけではないと思います」と疑問視した。
投稿では、フリーアナウンサーの古舘伊知郎さんが、出演番組で同じ趣旨の発言をしたというネットニュースに行き当たったと説明。その内容を引用しながら、18歳は成人だが、刑事事件では少年法が適用される「特定少年」という立場であるとして、
「起訴されるまでは、未成年扱いで名前は非公表になるそうです」
と解説した。
そのうえで笠井さんは、「しかし自衛隊員と言う立場を考えたら たとえ候補生でも、18歳ならば ここは早い段階で、実名公表に踏み切る判断も検討する事態ではないでしょうか この判断は、マスコミではなく、自衛隊、もっと言うと政府がするものだと思います 事故ではなく、殺める目的で発砲したと本人も供述しているようですから、なおさらです」と訴えた。
「実弾演習の年齢を引き上げると言うことになるのではないでしょうか?」
さらに、「ただ、やはり、青少年の人権問題が絡んでくるので、感情論だけで論じていけないと言うのもわかります 法律がそうなっているのですから これに従い少年を守るのは当然と言う考え方です」などとした上で、
「そして、もっと思ってしまうのは 訓練で与えられた小銃で、人を殺める行為をしても、起訴までは氏名非公表でなければいけないのであれば 18歳に小銃の実弾を与えて良いのかと言う議論になると思います」
と持論を展開。「そんなふうに法律で守ってあげなければいけない立場の若者に実弾を渡して訓練をするのは、少しタイミングが早いのかなと そんなことを感じるのです」と続けた。
「今後はより厳格に厳しい安全管理のもとで訓練を行う これは当然のことだと思いますが」としつつ、「今後は、実弾演習の年齢を引き上げると言うことになるのではないでしょうか?そんなことをいろいろ考えています」とつづった。
最後には、「亡くなられた方の無念さを思うと、本当にかわいそうでなりません ご冥福をお祈りします」と被害者を追悼した。