「学校では古文漢文より金融経済を学ぶべき」 維新議員が主張、SNSで賛否噴出も...本人「考えに変わりない」

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   日本維新の会所属の藤巻健太衆議院議員が、学校では「古文漢文よりも金融経済を学ぶべきではないか」などと国会などで持論を展開し、SNSで議論を呼んでいる。

  • 藤巻氏のツイッター(Kenta_Fujimaki)より
    藤巻氏のツイッター(Kenta_Fujimaki)より
  • 藤巻氏のツイッター(Kenta_Fujimaki)より

「将来を見据え、英語の学習時間を削減して、金融経済の勉強に充てるべきだ」

   藤巻氏は2023年6月7日の衆院財務金融委員会で、古文漢文と金融経済のどちらを学校で教えるべきだと考えるか、などを質問した。同日のツイッターでも「『古文漢文よりも金融経済を学ぶべきではないか』金融教育をテーマに、財務金融委員会で議論させて頂きました」と報告している。

   藤巻氏は大学卒業後、みずほ銀行に入行し、銀行員として勤務していた経験がある。翌8日のツイッターでは自身の投稿を引用しつつ、子供らに「金融経済を勉強させるべき」とする持論を述べている。

「生成AIの進歩などを見ていると、近い将来ほぼ完璧な自動翻訳機ができるだろう。高水準の自動翻訳機ができ、外国人との会話や英文の翻訳が滞りなくできるようになっても、今まで通り多大な英語学習を子供たちに課すのか?将来を見据え、英語の学習時間を削減して、金融経済の勉強に充てるべきだ」

   さらに「教育は取捨選択だ」とし、これまでも教育分野では複数の科目から重要度の高い科目が選択されてきたとした藤巻氏。「取捨選択は硬直化してはならない。時代に見合ったものに、不断の見直しをすべきだ」と主張した。

   9日にもこの話題についてツイート。金融経済だけでなく、医療に関する知識を優先すべきともしている。

「基礎的な医療や医学を、学校で子供たちに教えるべきだ。学んで得た知識で、自分や大切な人の命を救えるかもしれない。古文や漢文よりも、学ぶべき優先度は高いはずだ」

   藤巻氏の主張は注目を集め、SNS上でも議論になった。「三角関数『も』古文漢文『も』金融経済『も』平等に必要なんだが?」「私は高校で『確定申告』と『年金』を教えたらいいな、と思っています」「金融経済を学ぶべきということに異論はないが、古文漢文"よりも"という比較はいらないのではないか」など藤巻氏の主張には賛否の声があがっている。

「暗記という行為にほぼ意味はなくなった」

   9日から10日にかけては、スマホが台頭する現代において、教育に必要なものは暗記ではないともツイートしている。

「スマホという百科事典以上のものを皆が常に持っており、暗記という行為にほぼ意味はなくなった今こそ、教育を大きく変えるべき時だ。子供たちの勉強時間は限られている。これからの時代、何を学ぶべきで、何が優先度が低いのか。改めて国民的議論をすべきだ」。

   これらの投稿に、「百科事典を舐めるなよ。たとえば平凡社の『世界大百科』は総項目が約90000、そのすべてをその分野の専門家が執筆していて執筆者は総勢7000人にも及ぶ。スマホで検索してもウソかマコトかもわからぬ駄情報の海に漂うだけだ」との返信が寄せられると、藤巻氏は次のように返信した。

「あんな重たいもの持ち歩けるか!私の家の百科事典は、ドアストッパーとしてその重要な役割を担っている。どんなに強い風が吹いても扉が閉まることは決して、ない」

   投稿で名前の挙がった平凡社は13日、藤巻氏のツイートを引用し以下のように投稿した。

「数日来、百科事典についてのさまざまなご意見を頂戴しています。現代の住宅環境にいささかそぐわない出版物ではありますが、その価値を再認識していただくよすがとなりましたら幸いです」

「環境を用意する必要はあるが、さわりだけ伝えて、後は学びたい人が学べばいい」

   その後も、藤巻氏は「様々なご意見あるのは承知でしっかり読ませて頂いている」としつつ、改めて自身の考えを改めるつもりはないと強調した。

「特に高校教育において、何かしらの科目を一部削減し、『金融経済』『医療医学』『家庭科』などをより学んでいくべきという考えに変わりはない。実社会・実生活に役立つ実学に、教育は一定シフトすべきだ。そしてその議論を始めるべき時だ」

   「教養の意義や重要性を否定しているつもりは全くない」と前置きをした上で、「義務教育で、全員に強制すべきでない。その環境を用意する必要はあるが、さわりだけ伝えて、後は学びたい人が学べばいい」とも主張している。

   藤巻氏は2022年にも、高校数学の三角関数などについて「全国の高校生にがっつりと教え込む必要があるのか。その分野に進む人たちが専門知識として学ぶものではないか」と提言し、波紋を呼んでいた。

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