マイナンバーカードをめぐる一連のトラブルを次期衆院選での争点にすべきだとの声が野党から出る中、国民民主党の玉木雄一郎代表は2023年6月13日の定例会見で、これに否定的な見方を示した。
玉木氏いわく「どのレイヤーで、どの切り口でやるのか」。一連のトラブルは「『直してください』というだけ」なのに加えて、マイナンバーそのものや、その推進をやめることは「ちょっと違うと思う」ため、争点にはなりにくいとみている。
紙の保険証廃止なら「国民に信を問いたいぐらい」
一連のトラブルをめぐっては、立憲民主党の安住淳国対委員長が6月12日、
「来年強制的に保険証を廃止するなんてとんでもない」
「国民に信を問いたいぐらい」
と発言。紙の保険証が「日本の社会で一番信用のある紙」だとして、マイナ保険証を主要な争点にして衆院選に臨みたい考えだ。
「国民から見たら、自分の保険証がなくなったらどうなるのかと...。 10割負担させられる人もいれば、他の人とひも付けられたり...。 信頼感のない政府や行政がそんなこと言ったら、 社会が混乱すると思う。 もし本当に読売新聞や共同通信が書いてある通り解散するというのであれば、大きな争点にしたいと思っている」
一方の玉木氏は記者会見で、(1)マイナンバー制度は進めるべき(2)一連の問題は原因も含めて検証して改めていくべき――だと主張。その上で、衆院選の争点については次のように述べた。
「ただ、選挙の争点というときに、どのレイヤーで、どの切り口でやるのか。『ミスが生じてけしからん』というのは『直してください』というだけなので...。マイナンバーそのものをやめなさいとか、これ以上推進するのをやめよう、ということであれば、それは私はちょっと違うと思うし、それはちょっと争点にならないのではないか」