島根県「明らかな暴力行為で、刑事罰の対象」
動画は、いつ撮られたものかはっきりしていないというが、この従業員がスマホなどを置いて、自撮りしたと聞いているとした。そのうえで、自分でTikTokに投稿したと明かしたという。なぜ投稿したのかについては、まだ聞いていないとしている。
「このように牛を痛めますと、健康を損ない、生産性を落としてしまいます。通常ではありえない行為だと思います。なぜこのような行為をしたのか、理解に苦しみます。過去には、こうした行為は、県内では聞いたことがありません」
島根県警の所轄署が通報を受けて、牧場を立ち入り調査したことも明らかにした。この従業員は、牧場から出勤停止処分を受けたとし、自宅待機している模様だ。
動物愛護を担当する島根県の薬事衛生課は、取材に対し、牛を蹴るなどした動画が炎上して拡散していることを把握しているとしたうえで、次のように答えた。
「動画を見ますと、牛の頭をロープでつないで蹴っています。明らかな暴力行為で、刑事罰の対象になると思います。保健所が牧場とコンタクトするルートを確保して事実確認しており、警察に情報提供したいと考えています」
動物愛護法の第44条では、牛などの愛護動物について、「みだりに殺し、又は傷つけた者は、五年以下の懲役又は五百万円以下の罰金に処する」と規定されている。
島根県警の所轄署は、取材に対し、次のように話した。
「動画が出回っていることは知っており、情報提供も受けています。この件については、動物愛護法違反の疑いで捜査中です。事情聴取したかなどについては、コメントは差し控えさせていただきます」
J-CASTニュースでは、動画の行為があったとされる牧場に対して、12日からメールで取材を申し込んでいる。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)