加藤未唯騒動、全仏ディレクターがついに口を開くも「正当性」譲らず 「判定が下った後にビデオを見るのは簡単」

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   テニスの全仏オープン・トーナメントディレクターのアメリ・モレスモ氏(43)が2023年6月11日、女子ダブルス3回戦で失格となった加藤未唯(ザイマックス)に関する見解を述べた。フランスメディア「franceinfo」(WEB版)が同日報じた。

  • 混合ダブルスで優勝した加藤ペア(写真:AP/アフロ)
    混合ダブルスで優勝した加藤ペア(写真:AP/アフロ)
  • 混合ダブルスで優勝した加藤ペア(写真:AP/アフロ)

「私は良いか悪いかのコメントをするつもりはない」

   加藤が失格となった女子ダブルス3回戦は6月4日に行われた。第5ゲームのポイント間にネット際にいた加藤が自陣コートにあったボールをコート外に出すためバックハンドで返球。これがボールガールの頭部に当たり、ボールガールは泣き出してしまった。

   複数の欧州メディアによると、加藤は主審に警告を宣告されたが、直後に対戦相手のマリエ・ブズコバ(チェコ)、サラ・ソリベストルモ(スペイン)が主審に異議を申し立て判定が覆って失格になったという。

   Franceinfoによると、モレスモ氏は大会総括の記者会見の席でトーナメントディレクターとしての見解を示した。

   モレスモ氏は「ロッカールームではこれ(加藤の失格)に関する意見は分かれていると思う。多くの人が不公平だと言うのを聞いている。ボールガールを7、8分間も泣かせたのだからそれは何かの意味があると言う人もいた」との見解を示し、次のように続けた。

「私は良いか悪いかのコメントをするつもりはありません。なぜなら判定が下った後にビデオを見るのは簡単だから。この決定は審判とスーパーバイザーがビデオを見ずに判断した。グランドスラムのルールに則って下した判断は明確なものだと思っている」

「対戦相手の失格を主張するなんて恥ずべきこと」

   加藤の失格をめぐり、元プロ選手やテニス解説者から主審に対して批判的な意見が続出し、SNSでは異議を申し出たブズコバとソリベストルモを批判するコメントが相次いだ。

   4大大会女子シングルスで18度の優勝を誇るマルチナ・ナブラチロワ氏(66)は6月5日に「ルールの馬鹿げた解釈であり、対戦相手の失格を主張するなんて恥ずべきことだ」とのコメントをツイッターに投稿し、ブズコバとソリベストルモに怒りの矛先を向けた。

   独スポーツ専門局「Sport1」が6月6日に報じた記事によると、4大大会男子シングルス6度優勝のボリス・ベッカー氏(55)は、「(失格は)行き過ぎだ。ボールガールがかわいそうなのは言うまでもないが、選手の方もわざとやったわけではなく、ボールと単に軽く打っただけのことだ。審判の行き過ぎた判断だ」などと批判したという。

   女子ダブルスで失格になった加藤はティム・プッツ(ドイツ)とペアを組んだ混合ダブルスで優勝を果たした。また、加藤は6月9日にインスタグラムを更新し、ボールを当ててしまったボールガールとの2ショット写真を投稿し、「あなたが元気で、ボールガールとしてボランティアを続けていることを聞いてうれしいです」などのコメントを投稿した。

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