プロボクシングの大橋ジムの大橋秀行会長(58)が2023年6月8日に公開されたユーチューブ動画に出演し、所属する元世界4団体統一王者・井上尚弥(30)の将来的な展開について言及した。元世界王者の畑山隆則氏(47)、竹原慎二氏(51)、渡嘉敷勝男氏(62)らのチャンネルで共演した。
スーパーバンタム級転向初戦が世界戦
井上は22年12月にWBO世界バンタム級王者ポール・バトラー(英国)を11回KOで下し、4団体王座(WBA・WBC・WBO・IBF)統一に成功した。その後、4団体の王座をそれぞれ返上し1階級上のスーパーバンタム級に転向。7月25日に東京・有明アリーナでWBC・WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(米国)に挑戦する。
現在、スーパーバンタム級にはフルトンの他にもうひとりの王者が存在し、マーロン・タパレス(フィリピン)がWBA・IBF世界スーパーバンタム級王座を保持している。
2団体王者タパレスをはじめ世界的ボクサーの井上との対戦を望む選手は多く、元世界王者のルイス・ネリ(メキシコ)、ジョンリル・カシメロ(フィリピン)、亀田和毅(TMK)らが井上戦に興味を示している。
動画収録の中で亀田との対戦の可能性を問われると思ったという大橋会長は、収録前に井上に連絡して意思確認をしたという。
「フルトンは今までの選手とパンチのスピードが違う」
予想通り畑山氏から亀田との対戦の話題を振られた大橋会長は「(井上は)フルトンのことしか考えていないと」と切り出して次のように続けた。
「やりたいのはネリ、カシメロ。カシメロは1回やるはずだったので。決まっていてコロナで中止になっちゃった。カシメロはこの間ちょっと試合が良くなかった。でもカシメロ、ネリに1番興味あると。11年間無敗でこれだけのチャンピオンになっている。大功労者なので井上がやりたい奴といつもやっているので」
また、竹原氏からフルトン戦の不安要素について問われると、フルトンの実力を高く評価し警戒を深めた。
大橋会長は「(フルトンは)無敗でしょ。だからその負けない何かを持っている」とし、「ちょっと今までにないタイプ。イギリスで戦ったあの選手(エマヌエル・ロドリゲス)も無敗で、一番の強敵だと思ったけども、いい選手なんだけど結構好戦的なのでカウンターも当たるし、出合い頭も当たる。今回は好戦的ではなくディフェンスに。目も良いし。今までの選手とパンチのスピードが違う。だからカウンターで先にもらったりしたら怖い」と語った。