「モデルに18歳未満」「過激ポーズや水着」指摘受け確認 埼玉県営公園での「プール撮影会」が会場都合で中止...一律禁止に

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   埼玉県の県営公園で開催予定だった水着撮影会が、会場都合で中止となった。取材に対し、指定管理者の埼玉県公園緑地協会は2023年6月9日、県営公園での水着撮影会は一律で禁じる方針だと明かした。

  • 「プール撮影会」が会場都合で中止(写真はイメージ)
    「プール撮影会」が会場都合で中止(写真はイメージ)
  • 「プール撮影会」が会場都合で中止(写真はイメージ)

「公序良俗に反するものと判断」

   10日に川越水上公園で開催予定だった「フレッシュ撮影会」と、しらこばと水上公園で開催予定だった「ミスヤングアニマル2023」が中止となった。それぞれのイベント運営が8日、ツイッターで発表した。どちらも「プール撮影会」で、どちらも会場の都合で中止となったとしている。

   取材に対し、埼玉県公園緑地協会は県民からのメールをきっかけに判断したと述べる。

「しらこばと水上公園で開催予定の水着撮影会について、県民の方からメールがありまして、モデルに18歳未満の女性を含み、過激なポーズや衣装が見受けられるとのことでした」

   協会はインターネットでツイッターなどを確認し、メールの内容が事実であると判断したという。

「公園としては使用許可を出す際に過激なポーズや過激な水着はだめだと伝えておりますが、それが守られていないとのことなので、公序良俗に反するものと判断し、主催者に対し施設の利用を許可しないことにしました」

   また、水着撮影会は「主催者が参加者をコントロールすることが困難である」と判断し、一律で禁じることにしたという。8日に決定し、主催者らに中止を要請したとのことだ。

   施設利用料は後日に受け取ることになっていたため返金対応は発生しなかった。イベント中止に伴い発生した損害の補填などは、主催者らや顧問弁護士と協議のうえで適切に対応するとしている。

共産党埼玉県議会議員団らが県に「水着撮影会」中止を求めていた

   水着撮影会をめぐっては8日、日本共産党埼玉県委員会ジェンダー平等委員会と日本共産党埼玉県議会議員団らが埼玉県に対し、中止を要請している。日本共産党埼玉県議会議員団の公式サイトによれば、水着撮影会へのしらこばと水上公園貸し出しの中止、県営施設を利用したこれまでの水着撮影会の実施状況の調査、県施設の貸し出し基準の見直しなどを申し入れている。

   この申し入れは今回の判断に影響したのか。協会は「協会に対しては直接の連絡はなかった」と述べる。

「共産党は県に対し、申し入れを行っていました。県からも水着撮影会を中止できないか話を頂きましたが、それは共産党が要因であるわけではなく、県の総合的な判断として意見を頂きました」

   取材に対し、埼玉県公園スタジアム課も同様の見解を示す。

「共産党の要望があったから対応したのではなく、ここ数日の間、貸し出しの許可条件に反する事例があったという報告があがったためです」

   SNS上のイベント参加者の投稿には、マイクロビキニやそれに準ずる露出のある水着を着用したモデルの写真や、過激とみなされるポーズを取っている写真があるなど、規約が守られていない事例があったとしている。

   施設貸し出しに関する最終的な判断は協会が行っているとして、協会はこう説明する。

「県の意見のみで決定したわけでなく、過去の事実を把握しており、許可条件である公序良俗に反するかどうかを踏まえ、総合的に判断しました」

出演予定だったモデルからは中止を嘆く声

   フレッシュ撮影会に出演予定だった蒼猫いなさんは、ツイッターで「私たちグラビアのお仕事が奪われてく おれらのお仕事奪わないでくれーーーーーーー」と訴える。

   過去に別のイベントで水着撮影会に出演した枝窪純子さんも次のように苦言を呈した。

「私たちグラビアアイドルは強制され性被害としてプール撮影会に出演している訳ではありません。好きで水着を着ているし好きで撮影会に出演しています。プールで水着になって何がいけないのでしょうか」

   イベントは、施設から許可を得て貸し切りで実施するもので、規制などは守っているとして、「私たちから好きな仕事を奪わないでください」と訴えた。

    こうした声に対し協会は、「協会が行うのは対主催者対応」であるとして、出演者への対応などは主催者が行うものだという見解を示した。

   (6月9日17時42分追記)本文の一部を修正しました。

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