プロ野球の阪神でプレーした呉昇桓(オ・スンファン、40)投手が「日米韓」通算500セーブの偉業を達成した。
韓国プロ野球リーグ(KBO)のサムスン・ライオンズに所属する呉は2023年6月6日、大邱サムスンライオンズパークで行われたNCダイノス戦の9回に登板し、1回1安打無失点に抑え今季8セーブ目を挙げた。
今季は開幕から不振が続き2軍落ちを経験
これでKBO通算378セーブとし、NPB通算80セーブ、米大リーグ通算42セーブを合わせて日米韓プロリーグ合計500セーブを記録。地元メディアは韓国球界レジェンドの偉業を速報で一斉に報じた。
地元通信社「聯合ニュース」(WEB版)は、「日米韓通算500セーブ金字塔」などのタイトルで速報した。記事では、KBOリーグ通算セーブ2位の孫勝洛(ソン・スンラク)の271セーブを100個以上も上回り、「当分の間、抜かれることのない不滅の記録を築き上げた」と称賛した。
主要メディア「朝鮮日報」(WEB版)は、「プロ通算500セーブ記録は韓国だけでなくアジアで初だ」と称え、「国民日報」(WEB版)は、「呉が韓国球界の新しい歴史を塗り替えた」と伝えた。
今年7月15日に41歳の誕生日を迎える呉。今季は開幕から不振が続き2軍落ちを経験した。5月3日のキウム・ヒーローズ戦ではプロ入り後初めて先発のマウンドに上がった。地元メディアによると、先発でより多くの球を投げ込むことで「投球感覚を取り戻させる」という首脳陣の思惑があったという。
NPBで2年連続セーブ王タイトル
今季は19試合に登板して2勝2敗8セーブ、防御率4.01。まだ本調子には遠いが、徐々に調子を上げている。
呉は05年にサムスン・ライオンズに入団し、ルーキーイヤーに10勝11ホールド16セーブをマークして新人王になった。以降9年間サムスン・ライオンズでプレーし5度、最多セーブのタイトルを獲得した。
13年オフに阪神に移籍して2年間プレー。1年目に39セーブ、2年目に41セーブを記録し2年連続で最多セーブ王に輝いた。16年に大リーグのセントルイス・カージナルスに入団し、トロント・ブルージェイズ、コロラド・ロッキーズを経て19年に古巣サムスン・ライオンズに復帰。21年には44セーブを記録し9年ぶりに国内リーグのセーブ王タイトルを獲得した。
朝鮮日報によると、呉は500セーブを挙げた試合後、「今後もチームの勝利を守るために集中する」と語ったという。