全仏の加藤未唯「ボールぶつけて失格」は「厳しすぎる」「残忍な判定」 欧米メディアが続々同情

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   テニスの全仏オープン女子ダブルス3回戦が2023年6月4日、パリ・ローランギャロスで行われ、加藤未唯(ザイマックス)、アルディラ・スーチャディ(インドネシア)組がマリエ・ブズコバ(チェコ)、サラ・ソリベストルモ(スペイン)組と対戦し、加藤が第2セット第5ゲーム途中に失格となって敗退した。

  • 加藤未唯選手(写真:ムツ・カワモリ/アフロ)
    加藤未唯選手(写真:ムツ・カワモリ/アフロ)
  • 加藤未唯選手(写真:ムツ・カワモリ/アフロ)

「彼女が本気ではなかったと100%確信」

   第1セットを奪われた加藤、スーチャディ組は第2セットを3-1でリードしていた。第5ゲームのポイント間にネット際にいた加藤が、自陣コートにあったボールをコート外に出すためバックハンドで返球。これがボールガールの頭部に当たり、ボールガールは泣き出してしまった。

   複数の海外メディアによると、加藤はボールガールに謝罪して主審に事情を説明したが、危険な行為とみなされて失格となったという。

   フランスのスポーツメディア「レキップ」(WEB版)は、「ローランギャロスのコートで起こった珍しい出来事」と失格負けを表現し、加藤がボールを返球した行為については「コートの各隅に配置されているボールガールがすぐにそれを回収できるようにする慣例の行為だ」と解説した。

   欧州メディア「EURO SPORT」(WEB版)は、同メディアで解説を務めるアレックス・コレチャ氏のコメントを紹介。コレチャ氏は「失格は厳しすぎる」とし、「彼女はボールガールに当てたが、彼女が本気ではなかったと100%確信しているし、ボールガールに大きな怪我はなかった」と主張した。

   スペイン出身の元プロテニスプレイヤーのコレチャ氏は、全仏の男子シングルスで2度の準優勝を果たした名プレイヤーで、今回、欧州衛星放送「EURO SPORT」で解説を務めている。

加藤「心からお詫びを申し上げます」

   米ニュースチャンネル「CNN」(WEB版)は、テニスジャーナリストのベン・ローゼンバーグ氏のツイートを紹介して記事を展開した。

   ローゼンバーグ氏は6月4日に「残忍な判定だ。ボールは怒りに任せて打ったのではなく、相手チームがサーブを打つ番だったので試合の流れを保つためにボールガールにボールを渡しただけだった。ボールガールは手一杯で反応が遅れた」とのコメントを投稿した。

   同メディアは、グランドスラムで選手がこのような失格負けを喫するのは今回が初めてではないとし、「最も注目を集めたひとつは2020年にノバク・ジョコビッチ(セルビア)が全米オープンで意図せず線審にボールを当てて失格となった事件だ」と解説した。

   加藤は6月5日にツイッターを更新し、「今日の不幸な事故について、ボールガール、私のパートナーであるアルディラ&チーム、そして私のサポーターに心からお詫びを申し上げます。それは完全に意図的ではありませんでした」と謝罪のコメントを投稿した。

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