最大借金6を返済して貯金2と上昇気流に乗っていた巨人だが、首位を快走する阪神に敵地・甲子園で同一カード3連敗。再び借金生活に逆戻りした。
「ファームでコンディションをきっちり整えてから、1軍に上げるべき」
敗因は打線に尽きるだろう。3試合で計4得点。2023年5月27日の阪神戦では0-0の7回無死一塁で今季3度目のスタメン出場した長野久義にベンチは犠打ではなく、強硬策を選択。だが、左腕・大竹耕太郎の内角に食い込むカットボールに遊ゴロ併殺打に倒れた。長野はスイング後にバランスを崩し、本塁付近で両膝に手をついて動けない状態に。負傷して途中交代した。
コンディションで、心配な声が上がる選手がもう一人いる。右太もも裏の肉離れから復帰した中田翔だ。5月4日のヤクルト戦(東京ドーム)で走塁中に患部を負傷。診断では全治6~7週間とされていたが、3週間と驚異的なスピードで復帰した。だが、動きを見ると万全には程遠い。25日のDeNA戦(東京ドーム)から「6番・一塁」でスタメン出場したが、翌26日の阪神戦で5回に右前打を放った後、代走を送られて途中交代。27日の同戦は代打で見逃し三振。28日は試合出場なしに終わった。
スポーツ紙デスクは、「中田は全力で走れていない感じがする。無理に1軍に昇格させる必要があったのか。ファームでコンディションをきっちり整えてから、1軍に上げるべきです。中田が戻って、岡本和真を左翼でスタメン起用したがこの布陣が機能しているとは思えない。首脳陣が焦っている感じがします」と指摘する。
30日から交流戦が開幕し、巨人はロッテとZOZOマリンで対戦する。中田は指名打者で起用の可能性が高いとみられるが、故障で再度戦列を離れないことを願うばかりだ。(中町顕吾)