当初の主な需要は、家庭菜園
プチトマトという名称が浸透した経緯について、広報はこのように推測している。同社のプチが世に出た頃は、トマトといえば「大玉トマト」が主流だった。新たに登場したプチの主な需要は家庭菜園だったため、一般消費者に直接「プチトマト」と認識されたのではないかとする。
当時は種のパッケージにおいて商品名の「プチトマト」に加えて「一口トマト」と併記していたので、「『ミニトマト』という言葉もほとんど使われなかったのではないでしょうか」とみている。
その後、徐々に市場出荷の機運が高まり、1980年代にはミニトマトが量販店など市場で販売されるようになったという。種苗会社が次々とミニトマトの新品種を開発・発売し、プチは役目を終えた。タキイ種苗も数々のミニトマトを発売している。
「ミニトマト『千果』を中心にその味や栽培性を引き継いだ後継品種に耐病性を付与するなど品種改良を進めています」