日本ムスリム協会は2023年5月24日、イスラム教徒とみられる人物が日本の宗教施設の器物を損壊し逮捕された事件について言及し、「宗教的観点から見ても誤った行為」などと非難した。
各メディアの報道によれば、神戸市で5月上旬、神社のさい銭箱などを壊したとしてガンビア国籍の男が逮捕された。男は「神様はアラー(イスラム教における神)しかいない」などと叫んでいたと報じられている。
「人々の心の拠り所である宗教施設の所有物を故意に損ねることは倫理的な罪」
日本ムスリム協会は1952年、イスラム教徒(ムスリム)が日本社会と協調しながら教義を実践できるよう設立された。
ツイッターで24日、「昨今、日本国内における宗教施設の器物損壊容疑で、外国籍のイスラーム教徒と見られる人物が逮捕される事件がありました」として、協会の見解を示した。
「日本ムスリム協会は、このような行為が宗教的観点から見ても誤った行為であり、厳正な法的手続きを経て犯罪が成立した場合には、法的処罰を受けるべき一件であると考えます」
器物損壊は法的な罪だけでなく、「人々の心の拠り所である宗教施設の所有物を故意に損ねることは倫理的な罪」でもあると述べる。その根拠に、聖典クルアーンの第6章108節の一文「あなたがたは、かれらがアッラーを差し置いて祈っているものを謗ってはならない」を挙げる。
「他宗教において崇敬の対象となっている人やものに対する侮辱は禁じられており、その損壊となれば尚更です。
当協会はこのような犯行を非難すると共に、国内で同様の事件が起きないよう、引き続き信徒に向けての指導教育を推進していく所存です」
昨今、日本国内における宗教施設の器物損壊容疑で、外国籍のイスラーム教徒と見られる人物が逮捕される事件がありました。
— 日本ムスリム協会(Japan Muslim Association) (@MuslimTaro) May 24, 2023
日本ムスリム協会は、このような行為が宗教的観点から見ても誤った行為であり、厳正な法的手続きを経て犯罪が成立した場合には、法的処罰を受けるべき一件であると考えます。