2030年に商用化目指し、輸送コストを20ドル→3.3ドルに
川重の説明によると、20年時点で1キログラムあたり20米ドルの輸送コスト(運賃や保険料を含んだ「CIFコスト」)がかかっているが、大量輸送によるスケールメリットで、商用化を目指す30年には3.3ドルにまで引き下げたい考え。50年にはこれまでの化石燃料と近い水準の2.2ドルを目指す。
資源エネルギー庁の日野由香里・新エネルギーシステム課長は、水素を液化水素という形で輸送することの利点について
「水素を取り出す工程も不要で、そのまま使えるし純度も高いということで、非常に使い勝手がいい」
と説明。運搬船の航海に先立って
「船上から非常に複雑な配管を見ていただく。まさにそこが高度な技術の肝」
「まさに水素社会が目前に迫っていることを肌で感じていただけたら」
とアピールした。
水素は、G7広島サミットで多数登場したキーワードのひとつでもある。報道機関の取材拠点だった国際メディアセンターには、世界で初めて水素ガスを直接燃焼させて調理するという「水素コンロ」が登場。広島特産のカキや牛肉が報道陣にふるまわれた。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)