韓国に戻った元NPB投手、防御率1.29でリーグトップに 日本では成績低迷も...現地メディアが嘆いた「レベル差」

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   韓国プロ野球リーグの斗山ベアーズに所属するラウル・アルカンタラ投手(30)が2023年5月20日に行われたKTウィズ戦に先発し8回1安打無失点の好投で今季5勝目(2敗)を挙げた。8回1死までノーヒットノーランでチームは6-0で完封勝ちした。

  • アルカンタラ投手(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
    アルカンタラ投手(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
  • アルカンタラ投手(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

6試合連続でクオリティスタート達成

   アルカンタラは今季9試合に登板し5勝2敗、防御率1.29を記録している。5月21日時点で防御率はリーグトップで、5勝はリーグ3位タイ。61奪三振はリーグ3位の記録だ。6試合連続でクオリティスタート(QS=6回以上を投げて自責点3以内)を達成しており、抜群の安定感を誇る。

   地元メディア「OSEN」(WEB版)は5月21日、アルカンタラの特集記事を公開。「『防御率4.70→1.29』日本で失敗、Uターン外国人が韓国支配...日韓レベル差はこんなにも大きい」とのタイトルで記事を展開した。

   記事は「認めたくなくても認めなくてはならない」と書き出し、日本で成功を収めなかった外国人投手アルカンタラが3年ぶりにKBOリーグを支配しており、日本と韓国の野球のレベル差が明らかになっていると解説した。

   アルカンタラは大リーグのオークランド・アスレチックスから18年オフに韓国リーグのKTウィズに移籍。20年に斗山ベアーズに移籍しリーグ最多となる20勝を記録した。20年オフに阪神に移籍した。

「忘れたくても忘れられない現実に...」

   当初、先発として期待されるもシーズン後半に中継ぎに配置転換され、2年通算4勝6敗23ホールド1セーブの成績だった。防御率は21年が3.49で、22年が4.70だった。

   22年オフに阪神を退団し古巣の斗山ベアーズに復帰。当時の朝鮮日報(WEB版)の報道によると、1年総額90万ドル(約1億2000万円)で契約したという。

   今季はここまで球団の期待に十分に応え結果を残している。OSENは、1年前日本で中継ぎでも通用しなかった投手が、韓国では全く違う姿を見せていると指摘。日韓リーグのチームの特性や環境、文化の違いなど様々な要素はあるだろうが、両リーグのレベル差を無視できない成績だとした。

   そしてアルカンタラの活躍を今年3月に開催されたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に重ねながら日韓のレベル差に言及した。

   WBCで如実に浮き彫りになった日韓野球の実力差は短期間で容易に縮まらないレベルであることが確認できたとし、日本から帰って来たアルカンタラの大活躍で忘れたくても忘れられない現実に向き合わされたと嘆いた。

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